秋篠宮さまと長男の悠仁さまは2月4日、全国の学校などが取り組む「ビオトープ」のコンクールの表彰式に出席された。

「全国学校・園庭ビオトープコンクール」は、様々な生き物が生息する環境作りに取り組んだ学校などを表彰するもの。

悠仁さまは秋篠宮さまとともに「全国学校・園庭ビオトープコンクール」表彰式に 2月4日
悠仁さまは秋篠宮さまとともに「全国学校・園庭ビオトープコンクール」表彰式に 2月4日
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秋篠宮さまはこれまで長女の小室眞子さんや、次女の佳子さまとともに式典に出席されていて、悠仁さまの出席は今回が初めて。

お住まいでビオトープを作られた悠仁さま

秋篠宮さまは、おことばの冒頭で、「地震で亡くなられた方々に哀悼の意を表します。そして、被災されている数多くの方々に心よりお見舞いを申し上げるとともに、被災した地域の復興を願っております」と、能登半島地震の犠牲者に弔意を示し、被災者を気遣われた。

その上で、「私たち一人ひとりが自然からの恩恵を理解するとともに、自分たちの身近にある自然をよく観察し、関心を深めていくことが大切です。その意味において、学校や園庭に作るビオトープは、そこに通う人たちにとって、自然と触れ合う場にとどまらず、自然との共存について考える大切な機会を提供してくれる場になると思います」と述べ、ビオトープの効果を評価された。

客席で秋篠宮さまのおことばに耳を傾けていた悠仁さまは、少し控えめに拍手を送られていた。

「全国学校・園庭ビオトープコンクール」
「全国学校・園庭ビオトープコンクール」

式典では78校の応募の中から文部科学大臣賞などに選ばれた上位5校が表彰された。

国土交通大臣賞に選ばれた千葉市の小学校が、子どもの心を豊かにするために20年以上前から「いのちの森」と名付けられたビオトープ作りに取り組んでいることを紹介すると、秋篠宮さまは「素晴らしい表現ですね」と感心されていたという。

トンボの論文も執筆された
トンボの論文も執筆された

幼い頃からトンボに関心を寄せ、トンボに関する学術論文も執筆された悠仁さま。

トンボの生息環境を調べるため、10年ほど前から赤坂御用地でビオトープを作られている。

悠仁さまが作製されたトンボの標本 2013年12月撮影
悠仁さまが作製されたトンボの標本 2013年12月撮影

中学生などによる発表に時折頷きながら熱心に耳を傾け、大きな拍手を送られる姿には、自然環境への関心の高さも感じられた。

同世代と話が弾まれる

式典に先立ち、秋篠宮さまと悠仁さまは、上位5校に次ぐ優秀賞に選ばれた学校と懇談された。

学校関係者からの説明で、キイトトンボがビオトープに生息しているという話題が出た際には、悠仁さまが以前赤坂御用地でキイトトンボを観察されていたことから、秋篠宮さまが悠仁さまに「珍しいの?」と尋ねられる場面もあったという。

同世代の高校生と話が弾まれたという 2月4日
同世代の高校生と話が弾まれたという 2月4日

また、悠仁さまと同世代の高校生が、天然記念物のミヤコタナゴの保護活動に取り組んでいることを説明すると、悠仁さまは「工夫した点はありますか?」などと環境作りについて質問を重ねられ、話が弾んだという。

高校生たちは「とても優しく、かみ砕いて質問してもらい答えやすかった」と振り返った。

学校の入試休みを利用し、久々に秋篠宮さまの公務に同行された悠仁さま。

幼い頃から取り組んできたビオトープについて知見を深め、同世代とも交流される貴重な機会となった。

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髙澤 真澄
髙澤 真澄

フジテレビ報道局社会部記者。
警視庁クラブなどを経て2019年から宮内庁を担当。