1月28日、東京や神奈川で最大震度4を観測する地震があり、エレベーターの閉じ込めも起きた。
管理している会社によると、28日午前時点で「停止した」という連絡が20件ほどあったということだ。
南海トラフ巨大地震が起きた場合、内閣府によると、最大1万9000人が閉じ込められるという被害も想定されている。

エレベーターで地震が起き、閉じ込められた場合について、保守管理を行う会社「i-tec24」の代表取締役、岩本由起子さんに話を聞いた。

「最寄りの階から各階のボタンを押す」「非常連絡ボタンを長押しする」「ドアが半開きの場合は閉めてみる」「音を出す」と4つの行動だ。
「非常連絡ボタンを長押しする」については、回線がつながっていれば外部と連絡が取れる可能性がある。すぐにつながらない場合も諦めず、何度も試すことが大事だということだ。
また、エレベーターはドアが開いていると電気回路が切れる仕組みになっているため、完全に閉めることで再び電気が通る可能性もあり、「ドアが半開きの場合は閉める」と動くこともあるとしている。
そして硬いもので扉を叩く、ホイッスルで外に助けを求めるなど「音を出す」ことだ。大声を出し続けると疲れるため、体力を温存するには音を出すほうが望ましいということだ。
この地域でもいつ地震が来るかわからない状況で「備える」ことが大切だ。
ハンズ名古屋店によると、2024年に入って防災グッズの売上は2023年1月に比べて約7倍で、特に簡易トイレ、ホイッスル、アルミシートやブランケットなど保温のためグッズの売上が伸びているということだ。

名古屋市は「なごや防災ガイドブック」に、普段から身を守るためどう行動すべきかや、被災した時の心得などをまとめていて、各戸に配布している。

例えばいざという時の備蓄も、食料、水、簡易トイレなど、ライフラインが止まってもしのげるように「備蓄するもの」や、救急セット、トイレットペーパー、懐中電灯など「非常持ち出し袋に入れるもの」、そして「普段から外出時に携帯した方がよいもの」の3種類に分けて紹介している。
普段から用意しておいた方がよいものとして「携帯食」「水」「使い捨てカイロ」「ホイッスル」「現金」「身分証明書」「モバイルバッテリー」「常備薬」「お薬手帳」などを鞄にまとめておくと非常時に慌てることもなくなり、安心だ。

名古屋市の「防災ガイドブック」は、2023年3月に名古屋市内の全戸に配布されているが、名古屋市のホームページからダウンロードすることもできる。紙でほしい人は、市役所の西庁舎で1冊250円販売している。
(東海テレビ)