能登半島地震でこれまでに石川県で亡くなった人は213人となった。被災地では11日夜から雨が降り12日は、ところにより警報級の雨となる恐れがあり二次災害に警戒が必要だ。大規模捜索が3日目となった輪島市から中継で伝える。
輪島市・朝市通りの大規模捜索3日目
この記事の画像(30枚)竹下昇輝記者:
輪島市の朝市通りからお伝えします。けさの輪島市の最低気温は氷点下1.7度と今シーズン最低を記録し、厳しい冷え込みとなりました。
ヘリリポート:「大規模な火災が発生した輪島市の朝市通りです。周辺では警察などによる捜索活動が行われています」
竹下昇輝記者:
観光名所である朝市通りは火災発生から10日以上経過しましたが、まだ鎮火はしていません。
竹下昇輝記者:
9日から行われている警察や消防、自衛隊およそ200人による一斉捜索は3日目を迎えています。
きょうも隊員たちが焼けた家具やがれきなどを運び出し、安否不明者の手がかりを探していました。
竹下昇輝記者:
石川県のこれまでの死者は213人となりましたが、朝市の組合員190人のうち安否が確認できた人は50人にとどまっているということです。
竹下昇輝記者:
9日は、こちらから人の骨のようなものが見つかったものの、遺体かどうかは現在も確認中だということです。
きょう11日の捜索は午後4時ごろまでの予定で、今週いっぱい続けられるということです。
輪島市・珠洲市 12日は警報級の雨の恐れ 氷点下にせまる冷え込みも
一方、被災地では低気圧や前線の影響で12日は、警報級の雨となる恐れがある。
石川県輪島市、珠洲市などでは11日夜から雨が降り始め、12日は雨脚が強まる見込み。
12日正午までの予想雨量は20ミリ。また、寒さも厳しく氷点下にせまる冷え込みが予想される。12日の予想最低気温は七尾市で1度、能登町で2度などとなっている。
さらに、13日以降は雪が強まるところがありそうだ。
被災地では避難生活や捜索活動での低体温症に注意が必要。
地震による地盤の緩みにより土砂災害の危険性が非常に高まっている。少ない雨や雪でもがれきや倒れかかった家屋などが崩れやすいため新たな災害発生に警戒が必要。
小学校では新学期遅れて始まる 定置網漁も再開
一方、珠洲市の一部の小学校では、延期されていた新学期が始まった。
珠洲市の直(ただ)小学校では、いまだに体育館などが避難所になっているものの、教室の安全を点検したうえで3学期が始まった。
児童68人のうち初日に登校できたのは30人だが、久しぶりに会った同級生とともに新年の書き初めなどの活動を行った。
また、七尾市の能登島(のとじま)にある鰀目(えのめ)漁港では、定置網漁が再開した。
山崎麻柚子記者:
漁を終えた船から仕分け作業が行われています。中には寒ブリでしょうか、大きな魚の姿も見られます。
寒ブリなどの魚がトラックいっぱいに乗せられ、金沢へと運ばれた。
周辺では至るところで建物が倒壊しているほか、断水で魚を冷やす氷の確保も難しい状況だが、船には影響がなく、再開に踏み切ったという。
(「Live News days」1月11日放送より)