屋内型の水耕栽培施設で野菜を育て、障害者の就労支援を行う山形・酒田市の事業所が、新しい商品を発表した。商品の質もさることながら、作業する利用者の「心を育む」ねらいも込められている。
水耕栽培で障害者の就労支援
酒田市にあるB型の障害者就労事業所「すこやかワクワーク」では、倉庫を改装した屋内型の水耕栽培施設「すこやかファーム」で、障害がある利用者が葉物野菜を育て、販売まで行っている。

12月15日に発表された新商品は「まほうのやさい」、こだわりの焙煎(ばいせん)をした「リビングコーヒー」、臭いが少ないにんにくスプラウト「玉すだれ」の3種類。いずれも利用者が栽培や製造に携わっている。

このうち、ベビーリーフの詰め合わせをブランド化した「まほうのやさい」は、水耕栽培をしているため「苦みやえぐみ」を抑えているのが特徴で、野菜嫌いの子どもにもおすすめだという。
「プライドを育てる」継続的就労へ
この事業所では「設備投資」を積極的に行うことで、利用者に支払う工賃が、県の月額目標の2倍近い2万6,000円を実現している。

すこやかワクワーク・瀬川武男社長:
「周りの人に自慢できるようなものに携わっているんだ」という作業を作る。その過程が障害者のプライドを育て、一般就労に向けた継続的就労につながる
発表された新商品は、「すこやかワクワーク」のウェブサイトにあるオンラインショップから注文が可能で、このうち2種類の野菜は、16日から市内のスーパーでも販売されている。
(さくらんぼテレビ)
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