冬型の気圧配置が強まっている影響で12月17日から18日にかけて新潟県の上・中越の山沿いを中心に大雪となる見込みだ。こうした中、雪道や凍結した道路では運転に注意が必要となる。事故を防ぐには、どのような点に気をつければいいのか、記者がその注意点を体験取材した。

「止まれない…」危険が多い冬の道路

12月11日、報道機関を対象に行われた雪道運転訓練。

訓練では、通常の路面のコースと凍結した路面を再現したコースが用意された。この2つのコースを記者が実際に車を運転し、その路面の違いについて体験した。

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凍結した路面のコースを時速50キロで走行し、急ブレーキをかけると…

記者:
全然止まれない

教官:
今ので20mくらい進んだ

記者:
自分の思っている2~3倍進んでしまう

通常の路面で急ブレーキをかけた時と比較すると…通常の路面ではブレーキ地点から約10mの地点で停止したのに対し、凍結した路面ではその倍以上進んでいた。

また、凍結した路面でS字に走行してみると…

記者:
全然曲がれない

スリップして車体が回転してしまった。

S字走行も苦戦
S字走行も苦戦

冬の道路には危険が多く潜んでいる。

わだちにブラックアイスバーン…冬道に潜む危険

積雪量が増えると、除雪によって車道が狭くなったり、「わだち」ができてハンドルをとられたりすることがある。

また、これから気温が低くなると、一見濡れたアスファルトのように見える路面でも実は凍結している「ブラックアイスバーン」の可能性もある。

こうした危険を防ぐためには、急発進や急ブレーキなど「急」がつく運転をしないことが大切だ。

「急」な運転は控えて! “NO3急”で事故防止

【急発進】発進する際はアクセルを軽く踏み、ゆっくりと発進を。

【急ブレーキ】また、急ブレーキをかけることでブレーキロックが起こり、ハンドルの制御がきかなくなる可能性もある。早めに危険を予測し、数回に分けてブレーキを踏むポンピングブレーキを意識することが重要。

【急ハンドル】スリップを防ぐため急ハンドルも厳禁!カーブ手前で減速を徹底することが重要だ。

警察は「NO3急(ノーサンキュー)」を合言葉に雪道での安全運転を呼びかけている。

県警本部交通企画課の井上雅彦交通指導官は「止まれないで追突する事故や対向車線にはみ出して対向車と正面衝突する事故が増える。時間と心に余裕を持った運転をしてほしい」と話した。

県警本部交通企画課 井上雅彦 交通指導官
県警本部交通企画課 井上雅彦 交通指導官

2022年度は12月から3月にスリップによる人身事故が95件発生し、1人が死亡した新潟県内。

冬道では急がず、焦らず、時と間心に余裕を持った運転を心がけることが事故防止につながる。

(NST新潟総合テレビ)

NST新潟総合テレビ
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