厚生労働省は先週、健康維持のために推奨する運動量の目安を示したガイドライン案を取りまとめた。厚生労働省の調査では、運動量が多い人は少ない人と比べ、生活習慣病や死亡リスクが低いことが報告されている。

座りっぱなしはよくない?死亡リスクも増

運動の目安について、ガイドライン案では成人は一日60分以上、高齢者は一日40分以上のウォーキングなどの活動に加え、成人、高齢者ともに週2~3日の筋力トレーニングを行うことを推奨している。

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街の人に日々どれくらい運動しているか聞いてみると…。

30代女性
全く運動してないですね。歩いてもないかな。

40代男性:
60分は歩いてますね。仕事の関係で。

ーー土日は歩かない?

40代男性:
あんまり歩かないです

なかなか運動できない人も多いかと思うが、中には運動に取り組むことができている人も。

ーー1日60分以上歩くことできそう?

30代女性:
できると思います。だいたい平均1万歩ぐらい(歩いてる)。

50代男性:
今月は(1日平均)11.8kmやね。朝会社に行くのに歩いて10分ぐらいなんだけど、ずっと遠回りをして朝60分歩いてから会社に行く。

ただ、個人の健康状態や体力が違うことから、厚生労働省は、「可能なものから取り組む」ことが良いとしている。

運動量を増やす工夫をしている会社も

日々の生活の中でちょっとでも運動量を増やそうと、さまざまな工夫をしている会社が大阪にある。

スポーツ療育特化型の児童発達支援施設を運営する株式会社Liiでは、毎日、就業前に1分、昼休憩の後に5分、退勤前に1分、ほかのオフィスとリモートでつないで身体を動かす機会を作っている。

女性社員:
息が上がった状態で、みんなで朝礼を始めるっていうのが日課です。運動してからの方が和やかに進むというか、朝ってテンション下がりがちだけど、テンション上げた状態で始めるのがすごくいいなと思ってます。

会議の前のスクワットも日常の風景だ。女性社員は「いったんリセットして『よしっ!』っていう気合を入れる感じにもなるので、すごく私は合ってるかなと思ってます」と話した。

Lii・廣瀬あゆみ代表取締役:
目的を持って意図して機会を作らないと、運動習慣って得られないんですよね。なのでそれを得たくなるような仕組みを会社としてどんどん作っていって。心身の健康をみんなでより増幅させていこうと思っています。

座っている時間を減らすといいというが…

また、厚生労働省は、運動を取り入れる以外に、座りっぱなしの時間を減らすことを推奨している。

世界20カ国を対象に行われた調査では、座っている時間の世界平均が5時間だったのに対し、日本は7時間。 これは20カ国中、最も長いという結果だった。 座りっぱなしの時間が長いと死亡リスクも増加すると、厚生労働省は警鐘を鳴らしている。

50代男性:
(仕事中は)座りっぱなし。もうずっと座りっぱなし。座るのがしんどくなったら、ちょっと会社の中をうろうろっと歩いちゃったり。

70代タクシー運転手:
タクシー乗り場とか駅とかで待ってるときには、降りて背中のばしたりしてる運転手はいる。わたしもできるだけするようにしてるけど、立ってるより座ってるほうがいい。

ーー30分に1回立ち上がろうとか?

70代タクシー運転手:
そりゃ無理でしょ。仕事してて30分ごとに降りるなんてのは。

(関西テレビ「newsランナー」 2023年12月6日放送)

関西テレビ
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