鹿児島・徳之島で、飼われていたヒヨコが失踪した。その後、3週間捜索を続けたが、野良犬などに襲われたのではと再会を諦めていた。
ところが、10月に畑で発見。11月には奇跡の再会を果たし、ネットで話題になった。
失踪ヒヨコ“奇跡の再会”
奇跡の再会がネット上で話題に。取材をすると、意外な事実が明らかになった。

カメラ目線の一羽のニワトリ。このニワトリにまつわるニュースワードが、日本中で話題になっている。それが「ヒヨコ失踪、ニワトリになって帰還」だ。
ネットでは、「徳之島のヒヨコに癒やされた」「今年1番ほっこりしたニュース」「映画化お願いします」という声があがっている。

舞台は世界自然遺産の島と呼ばれる、鹿児島・徳之島。主人公は、この島に住む大保さん家族が大切に飼っていた生後4カ月のピヨだ。
今から5カ月前、庭で遊んでいたピヨは、近くにあるサトウキビ畑の奥へと姿を消してしまった。失踪してから3週間。捜索を続けたが、「野良の犬や猫に襲われたのでは」と再会を諦めていた。

ところが10月、「畑でニワトリを見るが、あんたのでは?」と言われ、大保さんがその畑を覗くと、なんとピヨがいたのだ。だが、その時は捕まえなかったという。

とくのしま伊仙まちづくり協同組合・大保健司さんは「遠目に見たら、本当にこの畑のところにちょこんといるんですね。本当めちゃくちゃ感動して、生きてた、よかったって。でも、元気そうだし『達者で』っていう感じで」と話した。
そんな中、11月に入り、また別の近所の人がジャガイモ袋に入ったピヨを連れてきた。
地域のつながりが強いおかげで、失踪情報が島中に回り、感動の再会を果たすことができた。
体が二回り大きくなる
ここからは、ネット取材部の井上部長がお伝えする。主役のピヨは、今どうしているのだろうか。

ピヨは、飼い主の元に戻ったという。そして16日の朝には、卵を産んだピヨ。ニワトリになって帰還したピヨのたくましさの証だろうか。
失踪前(生後4カ月)と失踪後(生後9カ月)のピヨの写真を見ると、失踪前はかなり大きめなヒヨコだが「奇跡の4カ月」を経て、体が二回り大きくなった。

なぜ、成長したニワトリが、ピヨだと分かったのだろうか。
ニワトリにも種類や銘柄があり、ピヨはボリスブラウンという銘柄だったことが判断の決め手になったそうだ。
ネットで話題になったことに、飼い主はどう感じているのだろうか。
飼い主の大保さんは「悲しいニュースが多い中、ほっこりした話題が提供できたのは良かった」としつつ、「ニワトリだけではなく、徳之島のことも知って欲しい」とも語っていた。

ピヨは、今後どうなるのだろうか。
元々、子供の食育を考えて飼い始めたというピヨ。たくましくなった姿に感動しつつも、どうするか迷っているそうだ。
(「イット!」 11月16日放送より)