熊本市電に揺られながら、お酒を飲み熱々のおでんを楽しむイベントが開かれた。イベントの主催者は「今後、冬の風物詩として定着させたい」と、おでん以上に熱い思いを語ってくれた。

“おでん・オーデン・俺、市電”

11月12日に熊本市電を貸し切って初めて開かれたイベント「おでん・オーデン・俺、市電」。

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熊本市に支社を置く東京のIT企業「スケッチ・オブ・デザイン」が、寒い季節にも市電で楽しめる飲食イベントをつくろうと、熊本市中央区の「ビアレストラン オーデン」などとコラボして企画した。
熊本市電では、夏の時期に「ビアガー電」と題して団体客を対象に市電に揺られながらビールを楽しめるイベントを行っていて、企画したスケッチ・オブ・デザインの勝又啓太代表は「ビアガー電は夏の風物詩。冬の方も何かあっていいかなと思い立った」と話す。

熱々おでんをどうしても楽しみたい

市電の車内ではガスや電気が使えないものの、こだわったのはおでんの「熱々感」だ。
水を入れると熱を発する加熱式容器を使った熱々のおでんを、オーデンのオードブルやお酒と一緒に楽しむ。

参加者:
雰囲気も相まって、本当においしくいただいている

ビアレストラン・オーデンの村山二郎オーナー:
電車でビール、やっぱり最高。きょうは寒いので温まって、とてもおいしいです

電車は通常時の約3分の1の時速10kmでゆっくり走る。
ルートは交通局を出発し、健軍町で折り返して上熊本駅へ。上熊本駅でいったん降りて記念撮影などをしたあと、交通局に戻る。

熊本市交通局・東郷修平運転士:
おでんのダシをこぼさないようにできる限り速度を落として運行している。20年間、色々な電車を運転してきたが、この電車が一番緊張している

つり革とちょうちんが揺れる車内。参加者たちは、楽しそうにお酒を酌み交わしていた。

「ビアガー電」と並ぶ 冬の風物詩に

イベントを主催したスケッチ・オブ・デザインの勝又啓太代表:
運転士が移動するときの不便さや、お酒をみんなでバケツリレーみたいに渡していく感じがみんなの一体感を生んで、熊本の皆さんの“色々な人との距離が近い”という良さが、この市電に凝縮されていたんじゃないかと

主催者は「今後、熊本市の冬の風物詩としてイベントを定着させたい」としている。

(テレビ熊本)

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