サケが名物の岩手・宮古市で、サケの不漁が続いている。
10日までに県内で水揚げされた秋サケは、前の年の同じ時期と比べて、1割(8.2%)以下となっている。

サケが名物の町でサケが不漁

脂したたる身、パリパリの香ばしい皮…今が旬の“サケ”。寒い季節にたっぷり味わいたい、海の恵みだ。

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25日、サケが名物の岩手県の宮古市魚市場では、水揚げ作業が真っ盛りだ。
ところが、他の魚はたくさん獲れているものの、サケの姿が見当たらない。
港では、悲痛な声が聞こえてきた。宮古漁協の職員は「今年は特に少ない」と話す。

この日、市場に並んだのは、わずか4匹だった。
県によると、10日までに県内で水揚げされた秋サケは、前の年の同じ時期と比べて1割(8.2%)以下だということだ。

しかも、昨年度の漁獲量は約16万9000匹で、過去2番目の少なさだった。
状況はさらに悪化している。このままでは、正月用の新巻きザケが作れない可能性がある。

仲買人の中には、宮古のサケを諦め、他から仕入れる人も多いという。
仲買人は「(ほかで仕入れて)ここで新巻きザケを作ると、1本1万円以上になる。消費者がそれで買うかという問題がある」と話した。

海水温の高さが原因か

なぜ、サケが獲れないのだろうか。

県は、海水温が高くなっているため、サケが南下できずにいると分析している。
さらに、4年前に放流した稚魚が少なかったことも影響しているとみている。
(「イット!」 10月26日放送より)

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