偉業達成だ。
将棋の藤井聡太 七冠(21)が、2勝1敗で迎えた王座戦の第四局に勝利し、史上初めて「八冠」を制覇した。

王座戦五番勝負の第四局は11日、京都市の「ウェスティン都ホテル京都」で開かれた。
藤井聡太七冠(21)が永瀬拓矢(ながせ・たくや)王座(31)に挑んだ形だ。

大一番の藤井七冠の「勝負飯」は、昼食が寿司盛り合わせ、おやつは丹波栗とラズベリーのムース、夕食には海老天丼を選んだ。
そして対局開始から約12時間後の11日午後9時ごろ、藤井七冠が138手で勝利した。
2017年に現行の八大タイトル戦になってから、初めての「八冠」達成だ。

藤井聡太 八冠は対局後「このような結果を出せるとは自分自身でも思っていなかったので、すごくうれしく思っています。地位に見合った実力をつけられるよう、今後いっそう取り組んでいかないといけないと思っています。長い目で見ると、面白い将棋を指すことが一番の目標になるかなと」と述べた。
ファンから大歓声「こんな劇的な勝ち方するとは」
藤井八冠の地元・愛知・瀬戸市の商店街ではお祝いのくす玉が割られ、歴史的瞬間を見守ったファンから大きな歓声があがった。

ファンの夫婦:
夢のような話だね。本当に実現するとは思っていなかった、正直。
ファン:
こんな逆転、逆転で、劇的な勝ち方するとは予想もしていなかったです本当に。言葉ではなかなか言い尽くせないです。
首相も祝福「内閣総理大臣顕彰について調整」
一方政府は、藤井聡太八冠に、内閣総理大臣顕彰を授与する方向で調整に入った。
これは「国家、社会に貢献し顕著な功績のあった」人などに贈られるもの。

羽生善治 九段は1996年、七冠を制覇した際に授与されている。
岸田首相は11日夜、X(旧ツイッター)に投稿し「将棋界初となる八大タイトル戦の制覇という偉業を成し遂げた。誠におめでとうございます」と藤井八冠に祝意を示した。