台湾と山形を結ぶ定期チャーター便が3年半ぶりに復活し、10月5日午後、第一便が山形空港に到着した。これから約1カ月間運航され、インバウンドの復活に期待がかかる。
ようこそ山形へ!観光客を出迎え
台湾と山形空港を結ぶ定期チャーター便は、中華航空が10月5日から11月7日にかけて、16往復32便の運航を予定している。

2019年度には248便を運航していた山形・庄内両空港とを結ぶ台湾からのチャーター便は、新型コロナの影響で2020年の2月から途絶えていた。10月5日はセレモニーが行われ、3年半ぶりとなるチャーター便復活を、観光関係者などが祝った。

そして午後2時過ぎ、ほぼ満席となる134人を乗せたチャーター便が山形空港に到着。空港のロビーでは、関係者が花笠踊りと横断幕を掲げ、観光客を出迎えた。

また、歓迎の品として山形県産のリンゴジュースが一人ひとりに手渡された。
観光客は「山形ははじめて。楽しみなのは銀山温泉。モミジを見たい」「おしんが好きで見たことがあるので、おしんのスポットを見たい」などと話し、山形の旅を待ちわびていたようだった。
台湾の旅行会社が企画した県内の観光地や東北各地を周るツアーは、ほぼ完売しているという。

吉村知事:
山形と台湾の交流がやっと再開できる。山形を楽しんでもらって、また次につなげていけるように、私たちも一緒になって取り組んでいきたい
また台湾への帰りの便を使って、県や観光関係者約20人が台湾を訪問し、冬のチャーター便運航に向けPRを行うという。11月24日と27日には、庄内空港と韓国を結ぶチャーター便の運航も予定されている。
観光地「山寺」海外観光客に期待
県内有数の観光地・山寺にとって、インバウンドの拡大は絶好のチャンス。

5日に再開した台湾からの国際定期チャーター便に対して、山寺観光協会の遠藤定治副会長は「山寺は必ず寄っていただける場所なので、インバウンドに期待している。これからは紅葉が始まるので、紅葉を見て山形を満喫していただければと思う」と話す。

山寺には年間約70万人の観光客が訪れるが、コロナ禍の2021年は半分以下に減った。2023年5月、新型コロナが5類に移行してからは客足が戻り、例年の9割近くにまで回復しているという。

海外からの観光客に人気の観光ルートは、山寺に加えて蔵王や銀山温泉・最上川の舟下りなど。山形のゴールデンルートとなっていて、台湾からの観光客向けに4泊5日のツアーが組まれている。
山寺観光協会・遠藤定治副会長:
4年前と同じような数字には近づいている。国内旅行も頭打ちなので、インバウンドの方に来てもらい日本の良さ、特に山寺の良さを見ていただければ
インバウンドの拡大により、県内の観光業界が元気を取り戻す日もそう遠くなさそうだ。
(さくらんぼテレビ)