5日午前11時ごろ、鳥島近海の深さ17kmを震源とするマグニチュード6.5の地震があり、八丈島八重根で高さ30cmの津波が観測された。津波は高さ30cmでも歩行が困難になると言われているため、注意が必要だ。

伊豆諸島に津波注意報を発表

5日午前11時ごろ、鳥島近海の深さ17kmを震源とするマグニチュード6.5の地震があり、気象庁は午後1時に伊豆諸島に津波注意報を発表した。

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八丈島八重根で、高さ30cmの津波が観測された。その後、午後1時15分に津波注意報をすべて解除した。今後も若干の海面変動はあるかもしれないものの、被害の心配はないということだ。
気象庁は、今後約1週間同じ規模の地震に注意するよう呼びかけている。

揺れなくても津波に注意

このニュースについて、上法玄解説委員がお伝えする。今回、震度1以上の揺れは観測されなかったのに、なぜ津波注意報が出されたのだろうか。

それは、10月2日以降、この地域の地震活動が活発化していたからだ。
その中でも、今回の地震はマグニチュードは6.6と大きかったので、津波注意報を発令することになった。今回のような、地震速報が出されていない中で、津波注意報が出されるのはままあることだ。
今回のように震源が遠い場合、発表基準である震度1以上の地震を観測しないからだ。

実際に、2022年1月にトンガで海底噴火があった際には、地震速報は出ていなかったが、津波警報が出された事例があった。

津波は低くても危険

こうしたケースに今後も十分注意する必要がありそうだ。

内閣府によると、津波は低くても危険性がある。1mというと腰の下くらいで低いと感じるかもしれないが、1mの津波に流されると想定死亡率が100%と言われ、全ての人が亡くなるほどの高さだ。

また、70cmで健康な大人が流され、50cmで車は浮いて流され、30cmでも歩行が困難になると言われている。

今回のように揺れないこともあるため、アプリを活用するなど、しっかり身を守る行動を心がけることが大切だ。
(「イット!」 10月5日放送より)

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