肌のトラブルは多くの人の悩みのタネ。みなさんはどんなケアをしているだろうか?

肌にかかわる悩みに寄り添い続けてきた第一三共ヘルスケアのブランド「MINON(ミノン)」が、今年で誕生から50周年を迎えた。

数多くの製品を世に送り出し、支持を広げ続けてきた同社は、次なる半世紀に向けて、さらなる飛躍を期しているという。50年愛され続けたミノンの「やさしさ」はどこからくるのか。

フリーアナウンサー・平井理央さんが、第一三共ヘルスケア・ミノン研究担当の礒野涼子さんに、製品開発にかける想いや開発力について聞いた。

局アナ時代の平井アナの肌悩み

「化粧品アレルギーをなくしたい」という想いから誕生したスキンケアブランド「ミノン」。“敏感肌”という言葉が広がる以前から今まで敏感肌の人々に寄り添ってきた。

ブランド名の「ミノン」は「3つのNon(ノン)」に由来しているという。
 

ミノンの「3つのNon(ノン)」
ミノンの「3つのNon(ノン)」
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(1)Non allergic(アレルギーの原因物質を極力カット)
(2)Non toxic(低刺激性〈低毒性〉)
(3)Non alkaline(弱酸性〈アルカリ性ではない〉)

フジテレビのアナウンサーとして活躍していた平井さんは、不規則な生活でもあったため、肌が敏感になり、ケアの大切さを痛感していたと振り返る。

「局アナ時代は、夜遅い番組も担当していたので、生活が不規則になりがちで、寝るのが明け方4時なんてこともありました。

4時に寝ても、朝から取材やバラエティーのロケに出るということがあって、慢性的な寝不足にならざるを得なくて…。肌は乾燥しがちでした。なので、メイクをする前は念入りに保湿することなどをルーティンにしていました。

今も保湿を一番大切にしています。保湿クリームも、夏や冬などそれぞれの時期に合ったものを使うようにしています」

第一三共ヘルスケア 研究統括部研究センター ミノン担当 礒野涼子さん(右)
第一三共ヘルスケア 研究統括部研究センター ミノン担当 礒野涼子さん(右)

平井さんの経験を聞いた礒野さんは「局アナ時代がまさに“敏感期”だったのかもしれません」と話す。

「ミノンが考える“敏感期”は、『誰しもに訪れうる肌と心がゆらぎやすい時期』のことです。それは、気温や紫外線、花粉などの外部環境、体質だけでなく、生活習慣の乱れ、加齢、ホルモンバランス、ストレスといったさまざまな要因によって引き起こされます。

当社の調査(※)では、思春期や曲がり角期といった年代の変化に紐づく時期に約半数の方が、自身の肌がゆらいだ時期を経験していることがわかっています。

常に敏感肌だということでなくても、一時的に肌が敏感になる人もいます。さらに、ライフイベントなどの変化に伴い、心の落ち込みがあった人の約8割が『肌のゆらぎを感じたことがある』と回答したという結果も出ています」

第一三共ヘルスケアが提唱する「敏感期マップ」
第一三共ヘルスケアが提唱する「敏感期マップ」

このことからミノンは「肌と心のつながり」に着目し、「-敏感期に寄り添う- 肌とやさしさにエールを。プロジェクト」を2023年9月に発足。同プロジェクトサイトでは、「敏感期」になりやすいタイミングをまとめた「敏感期マップ」を公開している。

この日、平井さんが訪れたのは第一三共品川研究開発センター。ここで日々、研究・開発が行われている。今回平井さんは、ミノンに関する実験を見せてもらった。

ミノンのしっとり・さらさらを体験

ミノンのpHは肌と同じ弱酸性(中央の緑)
ミノンのpHは肌と同じ弱酸性(中央の緑)

ミノン製品の特長の1つである「弱酸性」について、pH(酸性・アルカリ性の度合いを表す指標)を確認する。クエン酸や重曹などほかの物質のpHとも比較しながらミノン製品「ミノン全身シャンプーしっとりタイプ」(販売名:ミノン全身シャンプー【医薬部外品】)のpHを測定。

結果は一般的な人の皮膚のpHと同じ5~6、つまり弱酸性の値を示した。こうした実験からも、ミノン製品は健康な肌と同じ弱酸性で、肌に余計な負担をかけすぎない設計になっていることがわかる。

洗浄力と洗いあがりの良さが特長の「ミノン全身シャンプー泡タイプ」(販売名:ミノン全身シャンプーW【医薬部外品】)を使った実験では、皮脂をどれだけ洗い流すことができるかを見せてもらった。

皮脂を模したものを塗布した人工皮膚にミノン泡タイプをのせる
皮脂を模したものを塗布した人工皮膚にミノン泡タイプをのせる

実験では、人工皮膚に赤く着色された皮脂を模したものを塗り、その上に「ミノン全身シャンプー泡タイプ」の泡を適量のせた。

「これは洗い流すのが大変かもしれませんね」と平井アナも心配げな表情だ。

何ものせていない方(左)とミノン泡タイプをのせた方(右)
何ものせていない方(左)とミノン泡タイプをのせた方(右)

しかし、水を流すと、赤く着色した皮脂を模したものはするりと流れ落ちていった。「こすらずに落ちました!」と平井アナ。

最後に、「ミノン全身保湿ミルク」(販売名:DSミルクz【医薬部外品】)を使い、使い心地も体験した。

第一三共ヘルスケア 研究統括部研究センター 研究員 大坪桃さん(左)
第一三共ヘルスケア 研究統括部研究センター 研究員 大坪桃さん(左)

手元のミルクをゆっくりと肌になじませていくと、「スーッと伸びてしっとりするけれど、表面はべたつかずさらさら感もありますね」と平井アナ。

“敏感肌”に寄り添う製品を生み出してきた第一三共ヘルスケア。どんな想いで製品開発をしているのだろうか。

274種類の試作品を経て誕生した製品も

ニーズに合わせてバリエーションを増やすミノン
ニーズに合わせてバリエーションを増やすミノン

――製品開発において、どのようなビジョンを掲げられているのですか。

当社は薬局やドラッグストアなどで市販されている、痛み止めの「ロキソニン」や、かぜ薬「ルル」などの医薬品、またオーラルケア製品、スキンケア製品、機能性を持つ食品等を展開し、人々のセルフケアを支えている製薬会社です。みなさまの生活に寄り添うパートナーとして、QOL(=生活の質)の向上に貢献することをビジョンとして掲げています。

――ミノンの製品開発にはどんなこだわりを持たれていますか。

ライフスタイルやニーズの変化に対応し、それに合わせて進化を続けてきました。たとえば、固形石けんから液体の全身シャンプー、ヘアシャンプーなど、洗浄剤のバリエーションを増やし、その後も保湿剤、入浴剤、日焼け止めなど、ボディケアシリーズのラインアップを20種類以上に拡充してきました。また、2009年にはフェイスケアシリーズ「ミノン アミノモイスト」も発売しています。

――先ほど体感させてもらった「ミノン全身保湿ミルク」。こうした保湿剤の開発について、こだわりはありますか。

保湿剤を開発するにあたっては、“コレステロール”という成分に着目しました。
コレステロールは、肌のバリア機能をサポートし、健康的な肌を維持するのに重要な成分です。敏感肌はそのバリア機能が低下しがちなので、コレステロールを配合することで、その悩みに応じた保湿剤を作ることができると考え、配合にチャレンジしました。

――使い心地もすぐれていますね。

自分で塗る人、また人に塗ってあげる人、そして塗ってもらう人の誰もがストレスを感じないように、肌にすっとなじみ、しっとりするのにべたつかないという使用感を目指して開発しました。

開発中にできた試作品の数々(一部抜粋)
開発中にできた試作品の数々(一部抜粋)

――開発には苦労もあったのでしょうか。

特に、粉状のコレステロールをミルクに配合する時に、最良のテクスチャーを叶えようとすると、コレステロールがミルクの中でふたたび粉状に戻り、じゃりじゃりしてしまうという課題がありました。この課題を解決しつつ目標のテクスチャーを叶えるために274通りもの成分の組み合わせを試して、やっと納得のいく製剤を実現することができました。

人びとのQOL向上を目指して

第一三共品川研究開発センター
第一三共品川研究開発センター

――第一三共ヘルスケアにはどんな強み・特長がありますか。

新薬の開発メーカーをバックボーンに持つ製薬会社ですので、すべてにおいて効果とエビデンスの取得、安全性確認にこだわり、製品の研究開発に取り組んでいるところが強みだと思います。スキンケア製品においても、製薬会社の知見を活かした研究開発を行っています。

――ミノンはいかがでしょうか。

ミノンは、赤ちゃんから高齢の方までさまざまな方にお使いいただくために、肌へのやさしさにこだわった製品作りを続けています。配合する成分は、厳しい社内基準をクリアしたもののみを選び、できた製品も評価試験の基準に沿ってさまざまな試験を行っています。

――素敵ですね。最後に、今後の展望についてお聞かせください。

当社は人生100年時代のQOL(生活の質)向上を幅広く支えていくことをビジョンに掲げています。そのために、自分自身の健康を守り、対処する「セルフケア」を推進しています。

研究においては、当社のコーポレートスローガンである「Fit for You 健やかなライフスタイルをつくるパートナーへ」を意識して、生活者のみなさまや社会のためという視点を常に持ちつつ、最近では「健康寿命を延ばすこと」に着目した研究も進めています。みなさまのトータルヘルスケアのお手伝いができるようまい進していきます。

<動画を見る>

「-敏感期に寄り添う- 肌とやさしさにエールを。プロジェクト」はこちら

(※)出典:2023年8月、インターネット調査、20~60代の男女、n=600、調査委託先:㈱ネオマーケティング