岸田首相は25日、新たな経済対策について首相官邸で、記者会見を行った。

会見冒頭で岸田首相は、コロナ禍で苦しかった3年間を乗り越えて経済状況は改善しつつあるとの認識を示した。新たな経済対策として、経済成長の成果を適切に還元することと、コストカット型経済から30年ぶりに転換することを2本柱に掲げた。

その上で「コロナ禍を乗り越えたなか、いまは、国民は物価高に苦しんでいる」として成長の成果である、税収増を国民に還元する経済対策を実施したいとした。

2つ目の柱である「コストカット型経済の転換」については「日本は人への投資、賃金、未来への投資である設備投資・研究開発投資までコストカットの対象としてきた」との認識を示し「30年ぶりの歴史的転換を図る」と強調した。

今後は、賃上げ、人への投資で経済の好循環を実現する方針を掲げ「熱量あふれる新たな経済ステージへの移行、方向感を明確確実にする」と示した。

2つの方針を具体化する5項目として、
①物価高から国民生活を守る
②構造的賃上げ、所得向上と地方の成長
③成長力につながる国内投資促進
④人口減少を乗り越え、変化を力にする社会変革
⑤国土強靱化など国民の安心・安全
を明示した。

岸田首相は、5項目を柱として10月に経済対策のとりまとめを行う方針で、その後に速やかに補正予算の編成に入ることを明らかにした。

政治部
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