マダイの骨を使って作ったカルシウムたっぷりなせんべいの試食会が開かれた。3年半の月日を経てようやく完成したという「こっぱせん」は、廃棄されるはずだった刺し身や切り身の骨を使い、風味にもこだわった。

年間5.5万トン廃棄のマダイの骨が…

マダイなどの養殖、加工、販売を手掛ける熊本市西区にある「ふく成」は1960年の創業以来、業者向けの卸売りを専門としていたが、新型コロナの影響で売り上げが8割減少。一般の消費者向けに刺し身や切り身などの販売を始めた。

この記事の画像(6枚)

しかし、1匹まるごとの販売とは異なり、骨など廃棄せざるを得ない部分が、年間約5.5トンも発生することに。

そこでマダイの骨を有効活用しようとカルシウムたっぷりのせんべいが作られた。

タイのうま味と柚子胡椒の風味

「こっぱせん」と名付けられたせんべいは、熊本の天草地方でなじみ深い「こっぱもち」から着想を得て、木端みじんに砕いたマダイの骨を使って作られた。

「こっぱせん」の味は想像以上にタイで、タイのうま味が口いっぱいに広がるという。

子どものおやつにも大人のおつまみにも合いそうだ。素朴な味わいの中にも、柚子胡椒の爽やかな風味がアクセントになっているという。

平尾取締役「老若男女に食べてほしい」

ふく成・平尾有希取締役:
魚の独特な臭みを消しつつ、うま味や香りを残すのが一番難しかった。老若男女、皆さまに食べていただければと思っています

この「こっぱせん」、現在は「ふく成」のホームページなどから購入でき、10月からは熊本県内のスーパーなどでも販売する予定という。

(テレビ熊本)

テレビ熊本
テレビ熊本

熊本の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。