「今こそ、狩りまくれ!」

新作ゲームの発表会が、東京・渋谷で行われた。

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2023年9月14日から配信がスタートした、「MONSTER HUNTER (モンスターハンター) Now」。

手のひらで「ひと狩り行こうぜ!」
手のひらで「ひと狩り行こうぜ!」

目の前に現れるモンスターを狩りまくる、あの「ひと狩り行こうぜ!」が、今度は“手のひらに”。

「モンスターハンター Now」を楽しむ堤キャスター
「モンスターハンター Now」を楽しむ堤キャスター

堤 礼美キャスター:
楽しい!普通のお散歩+ゲームの要素、2つ楽しめるなと。

子ども時代の夢に技術が追いついた

現実世界に仮想を重ねた、臨場感あふれるゲーム体験。その開発の裏に託された思いとは…。

人気ゲーム「ポケモンGO」を送り出したアメリカ・Niantic社が、4年の歳月をかけて作り上げたAR位置情報ゲーム「モンスターハンター NOW」。
ニュースアルファでは、Niantic社のジョン・ハンケCEOに話を伺うことができた。

堤 礼実キャスター:
今回、“モンハンNow”がリリースされるということで、おめでとうございます。

Niantic・ジョン・ハンケCEO:
ありがとうございます。

リポート:
“モンハンNow”でこだわったポイントは?

Niantic・ジョン・ハンケCEO:
私は、外に出て、友達と一緒に動きながら楽しめるようなゲーム作りにこだわっている。
このモンスターハンターNowもまさにそういったゲーム。友達と一緒に楽しめることが最も重要なのです。

堤 礼実 キャスター:
「外で人と楽しむ」ということを軸に置いたのはなぜ?

Niantic・ジョン・ハンケCEO:
技術が、ようやく私達のイマジネーションに追いついてきたということです。
子どもの頃を思い出すと、私の場合、スターウォーズを見たあとはその世界に浸りたくて、友達とスターウォーズごっこをして遊んでいました。

Niantic・ジョン・ハンケCEO:
コンピューターがようやく小型化・高性能化して、外に持ち出せるようになった。だから今度は、子どもの頃にやっていた遊びに回帰するところからはじめようと。
技術の進歩で、空想の世界に命を吹き込めるようになった。つまり、子どもの頃に友達とずっとやりたかったことに、技術がようやく追いついたということです。

現実世界にある孤独を解消も

子どものころの夢が、リアルの世界で疑似体験できる楽しさと喜び。
さらに、ARには別の役割もあるとハンケ氏は言う。

Niantic・ジョン・ハンケCEO:
昨今、世の中を見渡してみると非常に悲しい出来事であったり、不安であったり、社会的な問題というのはたくさんある。
その原因の1つとして、人々の孤立、孤独があると思う。
現実世界で一緒に取り組んで解決していくこと、こうしたつながりを作り、幸せになることはとても重要です。だから私は(ARのような)技術でつながりを回復できるのでは、と考えているのです。

テクノロジーの介在が、“人と人とのつながり”をつくる。そんな未来に一番高いポテンシャルを秘めていると考えるのが、ここ「日本」です。

Niantic・ジョン・ハンケCEO:
この夏、大阪で開催したポケモンGOフェストには6万人が参加してくれました。
日本ではグループで連れ立って出かけ、一緒に何かをするという文化が強く根付いていて、これこそがまさに我々がゲームに取り入れたい点なのです。
一方、アメリカではこれまで以上の課題に直面しているんですよ。
みんなを外に連れ出し、歩きながら、時には公共交通機関を乗り継いで街の中を散策するというのがとても難しいんです。

フジテレビの出資「学生になった気持ちで学ばせて頂いた」

Niantic社と日本にはつながりがある。
実は、Niantic社は、ポケモンGOがヒットする前からフジテレビの出資を受けているのだ。

ジョン・ハンケCEO:
これまでも色々なゲーム、例えば「イングレス」などでもコラボしてきましたし、フジテレビさんと一緒にアニメーションを作るなど、非常にワクワクするような体験をさせていただきました。学生になった気持ちで色々と学ばせていただきました。

ジョン・ハンケCEOが、「日本のメディアにおいては、ゲームと漫画とアニメのシナジーというものが非常に大きい」と述べ、この点を「日本のユニークな特徴」と指摘した。

AI・AR融合で外の世界をより魅力的に

正式リリースを前に、事前登録者数は300万人超え。今後のゲーム開発にも期待が高まる中で、これから目指すカタチについては…

Niantic・ジョン・ハンケCEO:
新しいテクノロジーが導入されると、人々はまず初めにそれを「楽しむ」方法を見つけようとする。それ(その技術)を使って、どうやって楽しいことができるのかを見いだして、外に出て他の人と一緒に遊んで、世界を探索できるようになればと思っている。
今後は、AIとARをうまく融合させて使っていきたいと思っている。(AIにより)自分が物語の中心になって、今まで不可能だった様々なストーリーや背景、環境においても、ヒーローになることが可能になるのでは。
そして、我々のいる世界やその周りを、美しく魅力的にすることによって、人々をその世界に導き、外で友と探索をしてもらう…そういう楽しい体験を作り出していきたいと思っています。

堤 礼実 キャスター:                    
お話しして感じたのは、ゲームを通して外に出ることで、その土地の美しさに気づいたり、誰かと一緒に何かを成し遂げることを経験したり、ゲームはあくまでもきっかけであるということでした。
もちろん、ゲームそのものを楽しみつつも、外に出て、人とのつながりを感じることで、一人一人にとって社会がより魅力的なものになっていくことを期待したいです。
(「Live News α」9月14日放送分より)