世界の優れた芸術家に贈られる第34回高松宮殿下記念世界文化賞の5部門、5名の受賞者が決まった。
絵画部門は、画家のヴィヤ・セルミンスさん。
鉛筆などで自然や日用品を緻密に描く一方、幼少期の体験をもとに戦争をモチーフとした作品も発表している。絵画と写真の関係性を考えさせる表現で独自の世界を切り拓いた。
彫刻部門は、美術作家のオラファー・エリアソンさん。
光や水など自然界の要素を取り込んだ作品を発表している。地球温暖化に向き合う創作活動を続け、国連開発計画の親善大使も務めている。
建築部門は、建築家のディエベド・フランシス・ケレさん。
アフリカを中心に、現地の素材や知恵を活かした持続可能な建築を数多く手がけ、2022年、アフリカ出身者で初めてプリツカー賞を受賞した。
音楽部門は、トランペット奏者のウィントン・マルサリスさん。
ジャズをアメリカ独自の芸術として発展させクラシック音楽との新境地も開拓。ピュリツァー賞のほか、グラミー賞を9度受賞している。
演劇・映像部門は、演出家のロバート・ウィルソンさん。
舞台美術や照明、ダンスの振り付けも手掛け、前衛的な作風で知られている。能や歌舞伎界とも交流がある親日家。
若手芸術家奨励制度には、アメリカのふたつの団体が選ばれた。
ハーレム芸術学校は、ニューヨークのハーレム中心部で「芸術を学べる安全な場所」として毎年1600人以上の子どもに音楽やダンスなどを教えている。
ルーラル・スタジオは、大学が運営する建築スタジオ。
貧困地域で学生が建築という職業の社会的責任を学びながら、現地の住環境などの改善に貢献している。
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