大分県豊後大野市の水路に、烏嶽(からすだけ)円形分水がある。
ここには、2つの地区それぞれの田んぼの面積に合わせて公平に水を送るための先人たちの知恵が詰まっている。
完成までに45年 烏嶽円形分水の歴史
うだるような暑さが続く、この夏にピッタリの涼しげな風景。

大分県豊後大野市にある烏嶽円形分水だ。
ここは、水の豊かな土地として知られるエリアだ。
しかし、山間の地区では、水を確保するのに苦労してきた。

そこで、今から130年前の1893年、水路を通す計画が立てられたのだ。
完成までに45年、水路の途中に造られたのが円形分水だった。
2つの地区の田んぼに平等に水が届く
貴重な水は、争いの元だ。
この施設には、2つの地区に公平に水を送るための先人たちの知恵が詰まっている。

ポイントは円の周りに建てられた柱だ。全部で29個の区切りがある。
そのうち、右側の10カ所と左側の19カ所が分けられていて、2つの地区それぞれの田んぼの面積に合わせて、平等な割合で水が届くようになっている。

円形分水は長年地域を潤してきた。
だが、過疎化や高齢化が進み、いつまで守っていけるか見通せない状況にある。
(「イット!」 8月25日放送より)
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