山口県上関町で、使用済み核燃料を一時的に保管する中間貯蔵施設建設のための調査をめぐり、臨時議会が行われた。

だが、改革推進派の町長が車で役場に到着した際、反対派の住民に取り囲まれ、警察が出動する事態となった。

反対派の住民たちが町長の車を取り囲む

18日、午前8時過ぎの山口県上関町の役場の前では、張り詰めた空気が流れていた。

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使用済み核燃料を一時的に保管する中間貯蔵施設。その建設のための調査をめぐり、臨時議会が行われる。

そこに、改革推進派の町長が車で到着した。

「うちら何も聞いてないよ。説明されてないよ」

「この独裁者!」

反対派の住民たちに取り囲まれ、町長は車から出られない。

反対派の住民たちに取り囲まれ、車から出られなくなった町長
反対派の住民たちに取り囲まれ、車から出られなくなった町長

ついに、警察が出動する事態になった。

警察:
離れてください!大変危険な行為です。部隊を突入します!

住民と警察がもみ合いになり、周囲は騒然となった。

町長が役場の中へ入ったのは、到着からおよそ30分後のことだった。

外とはうって変わり議会は淡々と進む

午前9時から始まった臨時議会。10人の議員が、賛成反対の立場から意見を述べた。

賛成派・右田千賀子議員:
ぜひ中間貯蔵施設を作って、皆さんの仕事場、いろいろな業者に入ってほしい。

反対派・清水康博議員:
なぜここまで、住民の気持ちに寄りそわず、急ぎ足で事を進めようとしているのか、全く理解ができない。

外とはうって変わって、議会は淡々と進み、質疑や採決を行うことなく終了した。

町長の最終的な判断は――

上関町・西哲夫町長:
調査を受け入れたいという議員の意見が多かったと感じたので、調査を受け入れる判断をした。

今後、実際に中間貯蔵施設が建設されれば、全国で2例目となる。

(「イット!」 8月18日放送より)

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