お盆休みは、熱中症や病院の休みで救急搬送が困難になる恐れがある。大阪市では最近の猛暑で、熱中症で搬送される患者が急増し、救急がひっ迫して、1分1秒を争う患者の搬送が遅れかねない危機的な状態に陥っているということだ。 大阪市消防局の指令情報センターに、現在の状況や、万が一の場合の対応について聞いた。

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救急がひっ迫 搬送の“一時見送り”も…

坂元龍斗キャスター:
7月中旬以降暑くなり、救急の要請が急増しているそうで、1日最大900件ほど出動要請がある日もあるそうです。これが年々増えているということです。こちらでは、もともと72台の救急車が動ける体制をとっているのですが、普段消防車に乗っている方が救急車に乗るなどして、80台体制に増強しているということです。10日午後5時現在、50台以上が出動していまして、昼間は70台近くが出ていたので、非常にひっ迫している状況です

大阪市消防局 池側智一消防監:
暑さを原因と考えるような通報が増えていまして、救急がひっ迫している状況が続いております

ひっ迫を受けて、軽いけがの方にはお待ちいただくような状況が発生しているが、もっと通報が増えたような場合、最悪どういった事態を想定されているのか?

大阪市消防局 池側智一消防監:
現在のところは「コールトリアージ(症状によって出動に優先順位をつけること)」にご協力いただいて、症状が重い方への影響というのは回避できています。ただこれ以上救急がひっ迫すると、1分1秒を争うようなより重症な患者の方への対応が遅れることも考えられます。急病、交通事故などに関わらず、例えば心肺停止の状態の方への対応とかに影響が出てくることも考えられます

お盆の時期にさらに大変になる恐れがあるということなのか?

大阪市消防局 池側智一消防監:
お盆の時期は、慣れない長距離移動をされる方が体調を崩されることがあります。かかりつけの医療機関が休みの場合などもあり、そういった影響から119番通報が増えることが考えられます

救急ひっ迫のおそれがある中で、皆さんにお伝えしたいことがあるそう。

大阪市消防局 池側智一消防監:
急な病気やけがの時に、救急車を呼ぶのか、自分で病院行くのか迷われる時があるかと思います。そういった時には「#7119=救急安心センター大阪」もご活用ください。市民の皆さまからの救急医療相談に看護師が医師の支援体制のもと、24時間365日対応しています。相談の結果、緊急性がある場合には、直ちに救急車も出動します。ただ救急車が必要だと思われた場合には迷うことなく119番へご連絡をください

なお「♯7119」は大阪市以外でも、大阪府内、京都府内、神戸市・芦屋市、奈良県内、田辺市・上富田町、徳島県内など各地の救急安心センターにつながる。救急のひっ迫について、ご理解・ご協力をお願いしたい。

(関西テレビ「newsランナー」8月10日放送)

関西テレビ
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