台風7号が日本列島に直撃するおそれがある中で、東海道新幹線の計画運休の可能性も発表されている。今後の台風7号の進路や影響について片平気象予報士の解説だ。
お盆休みに直撃か…「台風7号」の動向
気象予報士 片平敦さん:
少なからず、場合によっては大きな影響が出そうな状況です。計画の変更も無理のない範囲でしていただいた方がいいのかなと思います。台風7号ですが、9日はまだなかった暴風域がついに台風の周りに現れて、台風がどんどん強まりながら、北上を続けているという状況になっています。この先の予想はさらに勢力を強めながら、北上する恐れがあります

気象予報士 片平敦さん:
台風は“強い勢力”なんですが、この“強い”というのは15日の予報まで続いています。来週のお盆休みの後半の月曜日から火曜日頃にかけて予報円の中のどこかに進む、その可能性が高いという状況になっています。台風の予報円については、台風が大きくなるわけではなくて、台風の進路が先になるほどまだブレがあるということで輪っかの範囲が広がっています

気象予報士 片平敦さん:
火曜日の予報円では最も東寄りのコースを取れば関東地方に、最も西寄りだったら近畿直撃もありうるという状況になっています。もし直撃がなかったとしても、予報円の中には東海道新幹線や高速道路が通っていますので、大きさの程度は分からないですが、何がしかの影響は出てもおかしくない…と思った方がいいと思います

東寄りの進路なら東京に…西寄りなら関西に上陸も
この後の天気は台風が関東の方に行くのか、それとも関西の方に来るのかで天気がガラッと変わってくる。
気象予報士 片平敦さん:
週間予報をお伝えしますと、まずお盆休みの前半、11日からの3日間はまずまず晴れのお天気というところが多いです。ただ、10日もそうですが、とにかく暑い。最高気温は大阪で土曜日38度となっています。実は10日も大阪38度なんですが。10日は石川県の小松で40度になり厳しい暑さがまだ続きます。そのあとの週明けの月曜、火曜、水曜あたりは雨の予報で名古屋は火曜日が暴風の予報になっています

これは傘がひっくり返るくらいの暴風雨ということなのか?
気象予報士 片平敦さん:
そうですね。暴風警報が出ても全くおかしくないレベルです。そうなると、新幹線など大きな影響が出ても全くおかしくない、むしろ出るだろうなという状況です。台風の進路がもし東寄りになれば、関東地方や東北地方は、まだ暴風雨の予報ではないですが、この予報がもっと荒れた予報に変わってくる可能性があります。西の方に進む場合には大阪もまだ小さい傘の予報ですが、同じように荒れた暴風雨になるという可能性も十分にあります。ただ進路はまだ絞りきれていないというところなので、「可能性がある」と受け止めていただきたいです
台風が離れていても注意が必要
今は台風7号が関西からは離れている状況だが、影響はどうなのか。
気象予報士 片平敦さん:
実は、この11日からの3日間も晴れていても油断しないでいただきたいです。というのも晴れていても風がなくても、実は海は波が高いです。台風の影響は雨とか風とかいろいろありますが、 一番最初に影響が出るのは“波”なんです。台風が遠くにある段階から“うねり”で、波が伝わってくる状況ですので、お盆休みの最初、晴れて暑いですから海水浴に行かれる方も多いと思います。海で遊ぶのは楽しいと思うんですけども、穏やかなように見えても、波がかなり高いということがあり得ます

気象予報士 片平敦さん:
海水浴場では必ず遊泳禁止とかの判断をされてると思うので、「晴れてるからいいじゃないか」と入るのは絶対にやめていただきたいです。波が高くなる恐れがありますから、普段より波立ってます。特に小さなお子さんからは絶対に目を離さないように、そして大人自身も巻き込まれないように気をつけてほしいです

気象予報士 片平敦さん:
10日も暑いですが、山を越えた向こうが フェーン現象と言ってさらに気温が高くなります。10日は東北地方でも記録的な暑さになりましたが、この状況はまだしばらく続きます。熱中症にもくれぐれもお気をつけください

視聴者の方から片平気象予報士に向けて質問が届いた。
Q. 台風7号はどれくらいの強さで何に備えればいいですか?
気象予報士 片平敦さん:
もちろん台風が直撃するかどうかでも変わってくるのですが、この台風の特徴の一つは、日本に近づく時の強さ、この間の6号で沖縄に被害をもたらしましたが、あれよりも強い勢力で来る恐れがあります。ですから沖縄とか鹿児島で起きたような風の強さが、関西でも十分あり得ると思っていただきたいです

気象予報士 片平敦さん:
そうなると停電が発生したりとか、山崩れなどが起きることも十分あり得ます。 交通機関への影響だけではなくて、そういった風・水害、災害が起きてもおかしくないです。今後の情報に気をつけて、早めの停電への備え、避難所の確認などをしておいてもらいたいと思います
週明けに来るということを考えると、もう準備しておいた方が良さそうです。
Q.東京から娘家族が帰省予定です。16日の台風予想はどうでしょう?

気象予報士 片平敦さん:
台風がどれくらい早く進むかというところにもよりますが、月曜と火曜が特に影響が出て、水曜日ごろには天気は持ち直してくるような予想でもあります。台風の進路が予想よりもスピードが遅いと、水曜にずれ込むことも十分あり得ます。もし仮にずれ込まなかったとしても、火曜の影響が残るということもあり得ますので、早め早めの何か行動できれば、もし可能であればその計画の変更も含めて考えておいた方が無難かと思います。今後の交通情報も含め、台風情報も十分にチェックしていただいて、予定の変更など柔軟に対応していただけたらと思います
(関西テレビ「newsランナー」8月10日放送)