8月9日午前11時現在、台風6号は熊本県を強風域に巻き込みながら九州の西の海上を北上している。熊本県の南部では9日の正午過ぎ、北部では9日夜に最も近づく見込みだ。
天草市牛深で最大瞬間風速25.9メートル
台風6号は8月9日午前11時現在、鹿児島県枕崎市の西南西にあって、1時間に10キロの速さで北北西に進んでいるとみられる。

今後も北西に進み、熊本・天草地方の一部では早ければ正午すぎに暴風域に入る見込みだ。
台風接近に伴って、熊本県内では球磨地方の東部を中心に雨脚が強まっていて、湯前町では7日の降り始めからの総雨量が300ミリを超えた。

また、天草市牛深で25.9メートルの最大瞬間風速を観測するなど、各地で風も強まっている。
熊本県内の交通機関 計画運休相次ぐ
台風の接近に伴い、JRや空の便など熊本県内の交通機関にも影響が出ている。

JR九州によると、九州新幹線は熊本駅と鹿児島中央駅の間で、在来線は三角線の全線、豊肥線は肥後大津駅から宮地駅の間で始発から運転を見合わせている。

また、九州産交バスによると、天草などへの路線バスの一部や熊本と長崎、宮崎、鹿児島などを結ぶ高速バスでも運転を見合わせている。

空の便では、日本航空は9日、熊本と東京、大阪を結ぶ全ての便で欠航。全日空では9日午後の大阪行きの2便で欠航を決め、そのほかの便は天候の状況を見ながら判断するということだ。

また、多良木町の県道33号線では、強風の影響だろうか、倒木が道をふさぐなどの被害も出ている。
今後も線状降水帯や高波・強風に注意
熊本県内では10日明け方にかけて、多い所で1時間に70ミリの非常に激しい雨が降り、10日正午までの24時間に250ミリの雨が降ると予想されていて、線状降水帯が発生した場合は、局地的に雨量がさらに増える恐れがある。

また、予想される陸上での最大瞬間風速は9日、10日ともに35メートル、波の高さは外海で9日、10日ともに7メートルで、うねりを伴う見込みだ。
引き続き土砂災害に厳重に警戒し暴風、うねりを伴った高波、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒が必要だ。
(テレビ熊本)