9年前の7月13日、北海道・小樽市の海水浴場近くで3人が死亡、1人が大けがをする飲酒ひき逃げ事件があった。悲劇を生む飲酒運転、取り締まりの現場に密着した。

9年前に悲劇も後を絶たない飲酒運転

悲劇が起きたのは、9年前の7月13日。小樽市のドリームビーチ付近で酒を飲んだ男が運転する車が暴走。海水浴帰りの女性4人がひかれ3人が死亡、1人が大けがをする飲酒ひき逃げ事件があった。

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北海道は事故をきっかけに7月13日を飲酒運転根絶の日としたが、依然として飲酒運転は後を絶たない。

取り締まりの現場に密着

豊平警察署・本田真央巡査長:
飲酒運転は許される行為ではないので、見つけて厳しく取り締まっていければと思います

取り締まりの現場に密着した。豊平警察署の交通第1課指導係・本田真央巡査長は、この日高速隊に6年勤務した経験もある先輩の警察官、松山慎吾巡査部長と一緒に取り締まりにあたった。

豊平警察署・本田真央巡査長:
きょうも勉強させていただきつつ、自分でも精一杯やっていきたい

小雨が降る中、パトロールを開始。

早速、松山巡査部長が飲酒運転を見分けるコツを伝授する。

豊平警察署・松山慎吾巡査部長:
酒を飲んでる人だと(ハンドルやブレーキ操作が)適当になりがち。雑な運転になるから外から見ててそういう運転をしている人は、もしかしたら酒が入っているかもしれないよね

その時、パトカーは赤色灯をつけ、前を走る車を追いかける。

豊平警察署・本田真央巡査長:
前の運転手さん止まってください

この車は、ヘッドライトが正しく点灯していない。本田巡査長たちは不審に感じた。車は停止を呼びかけられて2分後、ようやく止まった。

豊平警察署・松山慎吾巡査部長:
ここにフーとしてもらっていいですか。大丈夫ですね

車を詳しく見たところ、ライトが壊れていた。

運転手にはその場での注意となった。この日は飲酒運転の摘発はなかった。

しかし道内では2023年、すでに349人が飲酒運転で検挙され、2022年の同じ時期と比べ40人も多くなっている。コロナ明けで外でお酒を飲む機会も増えている中、警察は緊張感を持って取り締まりを続けている。

事故から9年…飲酒運転の検挙は減少せず

豊平警察署・松山慎吾巡査部長:
私はことしの4月に(豊平署に)来ましたが、それでも結構(飲酒運転が)あります。間違いなく飲酒運転している人はいると思います

北海道の飲酒運転の検挙数は、事故があった2014年からほとんど変わっていない。

しかも、2023年は6月末までの速報値で349人と、前年に比べ40人も多いペースだ。9年前の悲劇を二度と繰り返さないためにも、まだまだ意識を高めていく必要がありそうだ。

(北海道文化放送)

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