秋篠宮さまは6月13日、水循環の健全化に貢献した個人や団体に贈られる「第25回日本水大賞・2023日本ストックホルム青少年水大賞」の表彰式に出席されました。日本水大賞委員会の名誉総裁である秋篠宮さまは、おことばを述べられました。

《秋篠宮さま おことば》
私たちは、水から受ける恩恵に感謝し、安全で安心することができ、かつ健全な水循環系を礎とした国土と自然を、後世に引き継いでいかなければなりません。本賞が、そのひとつの契機となり、多くの人々がそれぞれの地域で水を守り、水について考える活動を実践していかれることを願っております。

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第25回日本水大賞に選ばれたのは、北九州市上下水道局。
カンボジアをはじめ、海外での水道の普及や人材育成など、長年にわたる技術協力の功績が評価されました。

「第25回日本水大賞」を受賞した 北九州市上下水道局
「第25回日本水大賞」を受賞した 北九州市上下水道局

また、高校生らが対象の「2023日本ストックホルム青少年水大賞」は、沖縄県の沖縄尚学高校が受賞。マングローブを利用した水質浄化の研究活動が認められました。

「2023日本ストックホルム青少年水大賞」を受賞した 沖縄尚学高校
「2023日本ストックホルム青少年水大賞」を受賞した 沖縄尚学高校

生徒たちは、世界で工場排水や生活排水などによる環境汚染が問題となる中、廃水処理率の低い地域にマングローブが多く分布することに着目。「マングローブは水中から吸収した有害な重金属を葉にためて、落葉させることで体外に排出しているのではないか」と仮説を立て、マングローブの一種目ヒルギの葉を調べました。その結果、落葉前の葉に銅や亜鉛などの重金属が濃縮していることを確認し、マングローブを用いた水質浄化の可能性を示しました。

高校生ら受賞者と懇談された秋篠宮さま

式典後、受賞者と懇談された秋篠宮さま。
沖縄尚学高校の生徒に「あの発想はよく思いついたなと、感心しながら聞いていました」と話し、今後の研究に期待を寄せられました。

受賞者と懇談される秋篠宮さま
受賞者と懇談される秋篠宮さま

水に関わる活動が、さらに発展していくことを願われた秋篠宮さまです。

(「皇室ご一家」7月16日放送)