今、通販サイトであるものが転売され、物議を醸している。

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定価の3倍以上で売られるものも
定価の3倍以上で売られるものも

「イット!」ディレクター:
あっ、ありました。ブルースティックという石けんですが、ネット上だと、1本およそ500円で、定価の3倍以上で売られてますね。

いったいなぜ、この石けんが、定価の3倍以上で、転売されているのか。

ブルースティック 3本セット400円
ブルースティック 3本セット400円

定価は、3本セットで400円という、この石けん。一般の工場で作られているものではない。

刑務所で作られた製品が販売されている店舗
刑務所で作られた製品が販売されている店舗

「イット!」水谷和矢ディレクター:
ありました。「ブルースティック」が置かれています。
実はこちら、刑務所で作られた製品が販売されている店舗なんです。

受刑者が作るブルースティック
受刑者が作るブルースティック

ブルースティックは受刑者が作ったもの。

横須賀刑務支所で作られる
横須賀刑務支所で作られる

神奈川県にある横須賀刑務支所で作られている。

刑務所で作られていたのは、かつては大型家具が多かった
刑務所で作られていたのは、かつては大型家具が多かった

刑務所で作られる製品といえば、かつて多くはタンスや棚などの大型家具だった。

人気の「マル獄シリーズ」商品
人気の「マル獄シリーズ」商品

最近は、函館少年刑務所で作られる「マル獄シリーズ」など、ヒット商品も生まれている。

その中でも、長年売り上げトップの人気商品となっているのが、ブルースティック。

2022年度は約4万9,000セットを販売
2022年度は約4万9,000セットを販売

2022年度は、約4万9,000セットが売れているブルースティック。

横須賀市はふるさと納税の返礼品に
横須賀市はふるさと納税の返礼品に

その人気から、横須賀市は6月から新たに、この石けんをふるさと納税の返礼品に加えた。

人気のワケは「汚れ落ちがすごくいい」

圧倒的な人気を誇るそのワケは…

汚れ落ちがすごくいいと語る利用者
汚れ落ちがすごくいいと語る利用者

「ブルースティック」の利用者:
子どもの泥遊びをしたときなどの(衣類の)汚れ落ちがすごくいいことですね。

下洗いすると汚れがよく落ちる
下洗いすると汚れがよく落ちる

泥などで汚れた服などを洗濯機で洗う前に、ブルースティックで下洗いをすると、汚れがよく落ちるようになるという。

「ブルースティック」の利用者:
あの大きさで140円だったら、もう、とてもお買い得な商品かなと。

3倍の値段の転売だと手を出しにくい
3倍の値段の転売だと手を出しにくい

―― 3倍の値段での転売は?
「ブルースティック」の利用者:
なかなか手が出しにくいかなと。

店舗では1家族6組までの制限
店舗では1家族6組までの制限

ところが、このブルースティックは現在、公式通販ページでは売り切れの状態。店舗では、1家族6セットのみの販売に制限されている。

いったい、なぜここまで品薄の状態となってしまったのか。

矯正協会 刑務作業協力事業部・櫻井 智副部長
矯正協会 刑務作業協力事業部・櫻井 智副部長

矯正協会 刑務作業協力事業部・櫻井 智副部長:
コロナ禍の影響があります。
(刑務所内の)工場を止めざるを得ないということで、やはり生産力が低下すると。

コロナ禍と転売目的の買い占めで在庫がなくなった
コロナ禍と転売目的の買い占めで在庫がなくなった

コロナなどの影響で品薄の状態となり、さらに転売目的での買い占めが発生したことから、在庫がほとんどない状態になってしまったという。

ブランド力を損ねることを懸念
ブランド力を損ねることを懸念

矯正協会 刑務作業協力事業部・櫻井 智副部長:
「安い」、「品質がいい」ということで信頼を受けて、親しまれていると思います。それがやっぱり、転売で、高値で販売されますと、ブランド力を損ねてしまうということ懸念しています。

(「イット!」 7月14日放送)