現代を象徴する新たな地層の候補として、カナダのクロフォード湖が選ばれた。

カナダ最大の都市、トロント郊外にあるクロフォード湖。

研究者たちが、湖に張った氷に穴を開けた。

四角い筒に大量のドライアイスをつめると、湖深く沈めた。

その後、筒が引き上げられた。

筒の表面に、ビッシリと土が張り付いている。

慎重にはがされたこの土が、現代を象徴する新たな地層の候補となった。

地質学上では、氷河期が終わった1万1700年前から現在までを、「完新世」と呼んでいる。

しかし、1950年代以降は、人間の経済活動や核実験などで地球の環境が大きく変化した。

新たな時代区分として、「人新世」を加えることが検討されている。
決め手は灰の積もり方
基準となる地層の候補地には、大分県の別府湾も含まれていたが、選ばれたのはカナダの湖。

決め手は、放射性物質や化石燃料を燃やしたときに出る、灰の積もり方だ。

1950年代以降の変化が、ハッキリと確認できることが評価されたという。

今後も審査は続き、順調にいけば2024年、正式に決定する見込みだ。
(「イット!」 7月12日放送より)