人気脚本家の故・橋田壽賀子さんが残した財団をめぐり、元職員の女が12日、横領の疑いで警視庁に逮捕された。

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黒いTシャツ姿で捜査員に促され、神妙な面持ちで歩くのは、大堀たまみ容疑者(66)。大堀容疑者は一般財団法人「橋田文化財団」で約20年経理を担当していた。

警視庁によると、橋田さんが設立したこの財団のお金を、大堀容疑者は2017年から2020年までの計12回にわたり、約1100万円を持ち出し、横領した疑いが持たれている。

橋田文化財団は、「渡る世間は鬼ばかり」をはじめ、数々の人気ドラマを手がけていた橋田さんが数億円ともいわれる私財を投じて設立。放送文化の発展や人材の育成を図りたいという、橋田さんの願いが込められたものだった。

そんな思いを踏みにじり、「渡る世間は鬼ばかり」の名台詞「道理がない」と橋田さんが嘆きそうな大堀容疑者の横領容疑。普段の暮らしぶりはどのようなものだったのか。

「ブランド品購入や飲食代に使った」

大堀容疑者は銀座の百貨店にある高級ブランドショップで、頻繁に買い物をしていたという。

財団から持ち出した金をルイ・ヴィトンや、フェンディなど高級ブランド品の購入や、飲食費、交際費などに使っていたとみられる大堀容疑者。2021年に、橋田さんが95歳で亡くなり、財団側が資産を点検したところ、大堀容疑者の不正が明らかになった。財団は2022年3月、大堀容疑者を解雇していた。

警視庁の調べに大堀容疑者は、「私が財団の金を横領して私的にブランド品の購入や飲食代に使ったことに間違いありません」と容疑を認めているという。

警視庁は、余罪についても捜査している。

大堀容疑者の逮捕を受け、橋田文化財団側は「引き続き捜査に全面的に協力してまいります」とコメントしている。

(「イット!」7月12日放送より)

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