6月に入り都内の繁華街などで、通行人が“あるもの”に襲撃される事態が頻発しています。
女性:
キャー。

19日東京・武蔵野市では、通行人の女性が襲われました。
そして、21日には、東京都・台東区で男性の頭をめがけてあるものが…。

その正体は…「カラス」です!

上野にほど近い、東京・台東区の御徒町駅前を「めざまし8」は取材。多くの歩行者が行き交う近くに、カラスの姿が多くみられます。スタッフの頭上にも…。

ディレクター:
あ、来た来た、危ない、危ない!!
さらに、高齢男性は後頭部付近を何度も狙われます。


カラスVS駆除業者のにらみ合い
こうした事態を受け、台東区の依頼を受けたカラス駆除業者が現場に到着。すると…。
カラス:
カアーカアーカアー。
ディレクター:
カラスと業者が見つめ合っています。
威嚇してくるカラスVS駆除業者。にらみ合いは約40秒間続きます。

しかし、駆除業者の男性がカラスに背を向けた途端、カラスが後ろから襲いかかりました。

この周辺では、他にもカラスに襲われたという人が。
カラスによる襲撃を見た女性:
カラスがおじいちゃんをつっつくみたいな。 血を流していたみたいです。頭部ですかね。威嚇している感じ。何か怖かったです。
カラスによる襲撃を見た男性:
低空飛行で来て帽子をつついたり、髪の毛を触ったり人に触れないにしても威嚇する形です。
多くの人が襲われたため、警察が規制線をはって注意を呼びかける事態に。

6月にカラスの襲撃が増加する理由
なぜ、この時期にカラスは人を攻撃するのでしょうか?

カラスの生態に詳しい東京大学名誉教授の樋口広芳氏に聞きました。

東京大学名誉教授 樋口広芳氏:
子育ての時期なんです。ひな(子供)のそばを通ると親鳥は外敵が近づいてきたと思うわけですよ。それで、パニックになって襲ってくるという図式なんですね。
実際、御徒町のカラスを見てみると、自転車のチャイルドシートの上に乗っている子供のカラスをビルの屋上からずっと見ているカラスの姿が…。

樋口氏によると、この子供のカラスは生後1カ月ほどで、親鳥が見守るために警戒しているとのこと。

繁殖期を迎えるこの時期は、子供を守るため親のカラスがより一層攻撃的になっているんだといいます。

この時期各地で相次ぐカラスの襲撃。襲われないための対処法はあるのでしょうか?
東京大学名誉教授 樋口広芳氏:
両手を垂直に上に上げるんですよ。バンザイするような感じでね。そうすると、後ろから飛んできたカラスが両手の隙間を通り抜けられない。物に翼が触れるということをカラスは非常に嫌がるんですね。なので、よけていくんですよ。
(めざまし8 6月22日)