9日から大阪で“未来の教育”の「博覧会」が開催されている。“働きすぎ”と言われる教師の負担を減らすことにもつながる、驚きの最新技術が盛りだくさんだ。

電子黒板やVR技術まで…「時間軽減できそう」

9日から開催されている「ニュー・エデュケーション・エキスポ」。この展示会では、最新の技術を使った教育機器など、学校で当たり前になりつつあるデジタル教育の最先端を体験することができる。

例えば、「理科」では顕微鏡で見た内容をプロジェクターに反映し、生徒全員が見ることができるもの。「美術」ではVR技術を使って、空間に画を描くことができるツールも!

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学校法人の職員:
ICT化は急務なんですけど、そういったところを実際目で見て、確認することが一番まずは大事かなって思いました

中学校の教員:
これからどんなふうに変わっていくのか、未来を見たいと思いながら来ました。タブレットを使った授業が進んでいけば、時間は軽減されるなと感じています

中学校の教員:
学力の定着につながっているのかとか、今は授業で使っているだけなので、もうちょっとデータを活用するとかいろいろ活用できないかなというところで

こういった最新技術は、子どもたち一人一人の個性に合わせた教育にもつながる。

株式会社内田洋行 共通基盤開発課・小森智子課長:
こちらは学校にあるいろんなシステムのデータを集めて児童・生徒の様子を可視化する、そして、見守る子供を探してあげるシステムです

今や生徒一人1台のタブレット端末の使用が当たり前となった授業形態。このタブレットで、生徒が学習した時間と成績の相関関係から、“気になる子”を客観的に「見える化」させるというものだ。

実は、このデータ化は先生の負担軽減にもつながるようだ。

株式会社内田洋行・小森智子さん:
感覚的に思っているものをデータで見るという時間的な負担が一つ。負担を特定の先生に抱え込ませないという意味で、ほかの先生が一緒に見てあげることが精神的にも負担軽減になるのでは

また、ゆくゆくは、自治体などとも連携して、学習能力と家庭環境の関係などを見ながら地域全体で子どもを見守る体制づくりも目指している。

このイベントの目玉「フューチャークラスルーム」は、電子黒板を巨大にしたスクリーン3面に囲まれている。

例えば、画面にある動物の画像を選択して大きさを数字で入力すると、画像がその大きさに変わる。図鑑で見るより、“リアルに”感じられそうだ。

また、生徒が自分の端末でスクリーンのQRコードを読み取ると、表示された問題の答えをタブレットに記入することができる。すると、前のスクリーンに生徒の解答が映し出され、全生徒の解答を表示して共有できる。

さらに、天井には収音マイクが設置されていて、教室でのやり取りを全て録音して文字に起こしてくれる。AIが要約までしてくれる。

先生は授業についてのレポートを作成する業務があり、授業の記録を全て文字に残すことができるため、かなりの業務効率化が見込めるという。

株式会社内田洋行・大久保昇代表取締役社長:
今まで紙でやっていた大変なことが、これからはオンラインで全部できてしまう。そうすれば(先生の業務)時間は必ず短くなる。そのことが今度子どもたちのデータもつながることによって、一人では絶対に分からなかったようなことが分かり合えるようになる。学校変わっていますから今。これからもっと変わっていきますので

(2023年6月9日 関西テレビ「newsランナー」放送)

関西テレビ
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