6月2日、四国から東海にかけて線状降水帯による大雨に見舞われ、各地で冠水被害が相次いだ。愛知県では水没した車から男性が見つかり、その後、死亡が確認されている。車が水没した場合、ドアは開きにくくなるという。命を守るためにどうすればよいのか。JAFに聞いた。
走行を控える目安の水深はタイヤ半分
JAF大分支部ロードサービス隊 吉武正人班長:
大雨による冠水によって道路の路面状況などが分かりにくくなるところが一番危険な状態だと思います。

JAFの実験映像では、セダンタイプのタイヤが、ほぼ全て浸かる深さの水深60センチでは、水に浸かって走行すると途中で止まってしまい動けなくなってしまった。
JAF大分支部ロードサービス隊 吉武正人班長:
大体目安としてはタイヤの半分以下ぐらい。それぐらいの水深があれば走行は控えてほしい。

車の水没時「ドアは開きにくく」
また車が水没した場合、ドアは開きにくくなる。実験したところ、水深60センチでは通常の5倍近くの力が必要だった。また、後輪が浮いた場合はドアへの水圧がさらに強まり開けることはできなかった。

JAF大分支部ロードサービス隊 吉武正人班長:
水圧の影響でドアが開かなくなってしまうということも想定される。窓が開けばそこから出てもらうのが一番いい。
ヘッドレストや傘でガラスは割れない
ドアも窓も開かなくなった場合、ヘッドレストや傘など車内にあるものを使ってもガラスを割ることができない。こうした場合には市販されている緊急脱出用のハンマーが有効。
JAF大分支部ロードサービス隊 吉武正人班長:
できればこうした緊急脱出用のハンマーを車に装備して脱出に備えてほしい。

命を守ることを第一に
こうした備えに加えて大事なのが水が溜まりやすい場所などを事前に把握しておくこと。そして、大切な命を守ることを第一に考えるべきだとして吉武さんは次のように呼びかける。
JAF大分支部ロードサービス隊 吉武正人班長:
水が溜まっているのであれば引き返す勇気を持ってもらうことが重要。

今後しばらく続く大雨のシーズン。万が一の場合に対応できるよう、日ごろからの備えが重要だ。
(テレビ大分)