Jリーグは、リーグ戦を秋から春に開催する「秋春制」に移行するか検討を始めている。雪が降る時期も試合があるため、雪国のクラブの考えが注目される中、5月31日、モンテディオ山形の相田健太郎社長が「反対する気は一切ない」とクラブの考えを示した。

「降雪地域だが前向きに」

現在のリーグ戦は、2月ごろに開幕し、12月ごろに終える「春秋制」だ。

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Jリーグはこれを7月最終週か8月1週目ごろに開幕し、5月最終週か6月1週目に閉幕、12月末から2月中旬までを中断期間・ウインターブレイクとする「秋春制」の素案を示している。

「秋春制」はヨーロッパの主要リーグが採用していて、選手が移籍しやすくなることや、暑い時期の試合を減らせることなどメリットがある一方で、雪が降る時期にも試合があるため、雪国のクラブに大きな影響があるとされている。

この件について5月31日、モンテディオ山形の相田社長がクラブの考えを示した。

モンテディオ山形・相田健太郎社長:
基本的に我々のクラブとしては、リーグが考えている方向に対して一緒にしっかりと考え、降雪地域だが前向きに捉えながらやりたい

相田社長は冬場のホームゲームをどう開催するかは課題としながらも、冬場にリーグ戦が行われるメリットも大きいとしている。

モンテディオ山形・相田健太郎社長:
冬場をもっとアクティブに過ごすことで山形県の地域経済が活性化する。人が外で動くことの新たな世界観を我々がきっかけになって提供できるのであれば、そっちのほうが地域にとってポジティブ。基本的に反対する気は一切ない

山形の考えはすでにリーグ側に伝えられていて、Jリーグは年内に結論を出す予定だ。

(追記)
モンテディオ山形は1日、秋春制移行について、現段階で決定していることは何一つないとの声明を発表した。要点は以下の通り。

▼「シーズン移行そのものについての賛否を問う議論」や「移行ありきの検討」にはこの段階では行っていない。

▼現在の降雪時期(12月中旬以降~3月中旬)にホームゲームを開催することは極めて難しいと考えている。
物理的な改善がされるか、その時期に試合を山形で開催しないことがシーズン移行した場合の議論の前提。なお、現在リーグから示されている日程案は議論すべき部分はあるが一部考慮されており、現在のシーズンとおおよそ変わりない内容のため、降雪時期に困難な状況で開催をすることはないという認識。

▼来場いただくお客様にとって、今以上に悪い観戦環境を強いる時期の試合開催を行う考えはない。

▼シーズン移行の議論に参加するのであれば、降雪地域のクラブとして積極的にその議論に入るべきだと考えている。
理由としては、開催にあたり地域の課題もしっかり伝える必要がある。加えて、議論される内容によっては新たな発見もあるのではないかと感じており、しっかりと議論に参加したいと考えている。

(さくらんぼテレビ)

さくらんぼテレビ
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