車の抜け道として使われている学校があると聞いて、「イット!」が向かったのは、島根・大田市にある小学校。

小学校の敷地内に入っていった車
小学校の敷地内に入っていった車
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24日朝、児童が登校する様子を見ていたところ、1台の車が学校の敷地内に入っていった。

市内4つの小学校が“抜け道”に…1月には事故も

多くの児童が登校する学校の敷地内を走行する車。すぐそばには、最徐行を呼びかける張り紙もあった。

一部の住民らが抜け道として小学校の敷地内の道路を走り、市街地へとつながる道路に近道をしているという。

小学校の抜け道は150mほどと長く、通行量も多いため、市の教育委員会は「危険度が高い」と判断した。

近隣住民A:
通学時間は(抜け道を使う車が)いない方がいいだろうね。(車の)制限をした方がいい。

市内には抜け道になっている小学校が4校あり、そのうち一つの小学校で、2023年1月に事故が発生した。昼休みに鬼ごっこをしていた児童2人が、抜け道として敷地内を走っていた車にはねられ重軽傷を負った。

付近の住民は、この抜け道を生活道路として利用している人もいると話す。

近隣住民B:
昔から近道として使う人はいた
。やっぱり危ないところです。

近隣住民C:
時々ここを通る人がいる。国道9号線に出るのに近いもんで。

抜け道としての通行を実質禁止

事故を受け、市の教育委員会は、学校に用事がないにもかかわらず、校内を抜け道として通行することを実質禁止とした。

抜け道として使われる学校の門には扉がついていない。大田市は開かれた学校づくりを進めていて、地域住民にも体育館や校庭を開放している。そのため、抜け道を防ぐため学校を塀や柵で囲うのは難しいという。

大田市教育委員会 教育部総務課・縄和仁課長:
児童・生徒の安全が最優先だと思います。登下校も含めて、その地域の皆さんが見守りをしていただいたり、開かれた学校づくりも、児童・生徒の安全に寄与するものであるというふうに思います。

開かれた学校で子どもたちの安全をどう守るのか。目の前に大きな課題が横たわっている。

(「イット!」5月24日放送より)