ガストのタッチパネルが話題!

飲食店で店員が忙しそうに動き回っていると、ちょっとしたことや注文ですら、呼び止めることに気が引けてしまうときがあるかもしれない。しかし最近は、タッチパネルでのオーダー方式を導入している飲食店も増え、自分の好きなタイミングで注文できるようになったのではないだろうか?

そんなタッチパネルに、あるファミレスでは料理の注文だけでなく、新たなサービスが受けられる項目が追加されたとして話題になっている。
 

ガストのタッチパネル
「お皿を下げて欲しい」「注文したデザートを持っていて欲しい」という項目が用意され、タッチパネル方式の利点を最大限に活かしている

このコメントとともに、Twitterにタッチパネルの画像を投稿したのは、ワガハイ(@decidethematter)さん。画像には「サービスを選択してください」の文字に続き、「お皿を下げて欲しい」「注文したデザートを持ってきて欲しい」「操作方法を見たい」の3項目が並んでいる。

このタッチパネルは、株式会社すかいらーくホールディングスが運営するCafeレストランガストの店内で撮影したものだという。

提供:株式会社すかいらーくホールディングス
提供:株式会社すかいらーくホールディングス
この記事の画像(5枚)

確かにこのようなちょっとしたことは、特に忙しそうに働いている時間帯では声が掛けづらい。タッチパネルでサクッとお願いできれば、便利そうだ。

では実際はどうだったのだろうか? まずは投稿したワガハイさんに、このサービスを見つけた際のことについて聞いた。

目から鱗が落ちるような感動

ーーどんな場面でタッチパネルでのサービスに気付いた?

数年振りに来店したガストで、オーダーの方法が紙のメニューからタッチパネル方式に変わっていた事に先ず驚きました。

その上で、そのタッチパネルにこれまで他の飲食店でも見た事の無い斬新なサービスが備わっており、ガストの注文方法がタッチパネル方式に変更された事も含め、是非この素晴らしいサービスを紹介したいという思いでツイートしました。


ーー見つけた感想は?

目から鱗が落ちるような感動を覚えました。誰も思い付きそうで思い付かなかった素晴らしいサービスだと感じました。一方で、何故これまで誰もこのようなタッチパネルの活用法に気付けなかったのかとも思いました。

飲食店におけるタッチパネル方式のオーダーが世間に普及しながらも、基本的に商品の注文以外には活用されていない印象がありました。この機能のように、タッチパネルの特性をうまく活用する事で、更なる快適なサービスが実現できるだろうと感じました。

提供:ワガハイさん
提供:ワガハイさん

ーータッチパネルでメニューを注文してどうだった?

とても快適な使い心地です。クーポン利用もタッチパネルで操作できるので、全て端末一つで用が済みます。更に、メニューが多言語(日英中)で用意されている点もタブレット方式の利点です。また、感染症予防の観点からも今の時代に適していると思います。


ーーでは、このサービスは利用した?

デザートとドリンクバーのみの利用だったため、今回は利用していません。


ーー次回来店した際は利用したい?

必ず利用します。私はかつて他の飲食店で働いた経験があり、自分自身が客の立場では、忙しく歩き回る店員を呼び止めることに罪悪感を覚えてしまいます。また、店員の立場では、料理が微妙に残っている皿を下げるタイミングがはかりかねます。

このサービスは、両者の明確な意思疏通を実現できる点で優れています。店員は不要な気を遣う必要が無く、客はいつでも自身が望むタイミングで要望を伝えられるからです。


ワガハイさんの話から利用客側の利便性は分かった。それもあってタッチパネルでのオーダー方式を導入する店舗が増えているのだろうが、Cafeレストランガストではいつから導入していたのだろうか?

また話題になっているサービスについても、すかいらーくホールディングスの担当者に話を聞いた。

タッチパネルでのオーダーは2019年12月から導入

ーータッチパネルでのオーダー方式を導入したのはいつ?

昨年12月にタッチパネルを試験導入する中で、このサービス項目を新たに追加いたしました。

そして2020年1月以降、ガスト、バーミヤン、ジョナサン、しゃぶ葉の業態に順次導入させていただいております(3月末で4ブランド導入完了)。また今後(7月以降)、ステーキガストでも順次導入をしてまいります。

ーー導入したきっかけは?

お客様の利便性向上、および従業員によるサービス形態の見直しを通じて、より付加価値の高い時間をご提供する目的で導入しております。

提供:株式会社すかいらーくホールディングス
提供:株式会社すかいらーくホールディングス

ーー導入して、現場のスタッフからの反響は?

お客様ご自身でご注文をいただくことでその他のサービスを充実させることができるようになったと喜びの声が非常に多いです。

タブレットの操作に慣れていないシニアのお客様は戸惑われる方もいらっしゃいますので、従業員がしっかりサポートしてさしあげられるよう各店舗で教育を強化しております。
 

サービス全体の質の向上をはかることができる

ーーTwitterで話題になっているサービスを導入したきっかけは?

お客様に居心地の良い時間を過ごしていただくために、お客様のご様子に応じたサービスを心がけておりますが、お客様ご自身が「こうしてほしい」と思われた時になかなか店員を呼びづらいという方も多くいらっしゃると思います。そうした際に、タブレットを通じて気軽にご要望をお伝えいただけるよう、導入いたしました。


ーーサービスについて反響はあった?

非常に便利という好評のお声を多くいただいております。


ーー話題になっているサービスを導入して、現場スタッフの業務は楽になった?

楽になるというよりは、お客様のご要望にお応えできる体制が作れるようになり、お客様の満足度につながっているという印象です。


ーータッチパネルでのオーダー方式を導入して良かったサービスはある?

まずタブレットでお客様ご自身でご注文をいただくことで、お客様のご都合の良いタイミングでのオーダーが可能となりました。

従業員は、オーダーを行っていた時間を他のサービスに充てることが出来ますので、サービス全体の質の向上をはかることができております。また、様々なメニュー画像をタブレットでお楽しみいただくことで、食後のデザートをご注文いただく機会も増えました。


ーー今後、導入を予定しているサービスはある?

当社のタブレットは、今後地域や時間帯ごとにおすすめメニューを切り替え、(寒い地域では温かいメニュー、暑い地域では冷たいメニューをお勧めなど)すかいらーくアプリと連動させることで、お1人様ごとに合わせたメニューをご提案していく予定です。

シズル感のある動画も使用しながら、メニューを選ぶ時間も楽しんでいただけたらと考えております。また今後、テーブル決済も導入を予定しております。

提供:株式会社すかいらーくホールディングス
提供:株式会社すかいらーくホールディングス

ーーネットで話題になっているけど、どう思う?

お客様から「使いやすい」というお声をいただくことは大変励みになります。今後も改良を重ね、より便利に楽しくお使いいただけるものにしていきたいと考えております。

 

店舗でのオペレーションについては、テーブル決済の導入も予定しているとのことで、さらに便利になっていくことだろう。

コロナ禍でなるべく接触を避ける生活の変化から改めて話題になったのかもしれないが、飲食店におけるタッチパネルでのオーダー方式を含め、今後、どのようにサービスが進化してくかが楽しみだ。
 

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プライムオンライン編集部
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FNNプライムオンラインのオリジナル取材班が、ネットで話題になっている事象や気になる社会問題を独自の視点をまじえて取材しています。