1999年10月26日、埼玉県のJR桶川駅前で、大学生の猪野詩織さん(当時21)がストーカー被害にあった末、殺害された事件。

この事件をめぐっては、詩織さんが身の危険を感じ、何度もストーカー被害を訴えていたにも関わらず、埼玉県警上尾警察署は真剣に取り合わず、捜査をしなかったことも明らかになり、当時の県警本部長ら12人が処分されている。この捜査怠慢は国会でも取り上げられ、この事件を契機にストーカー規制法が制定される。

また、マスコミ各社の行き過ぎた取材も問題となる。特にストーカー行為や猪野さんの自宅周辺や父親の職場にまで嫌がらせのビラがまかれるといった事件の特異性から、連日、ワイドショーや週刊誌の標的とされる。特に犯人グループに風俗店の店長がいたことから、そのことと関連づけ、詩織さんを遊び人、ブランド好きなどと、まったく事実無根の話を放送したり掲載したりするところもあった。