来年から発行される新しいお札が、14日に公開された。
今、使っているお札から、どう変わったのか?

大きさは現在の紙幣と同じ…触ると「ざらざら」

新紙幣は、2024年度前半をメドに20年ぶりに一新。

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1万円札には日本近代社会の創造者と称される渋沢栄一、5千円札には津田塾大学を作った津田梅子、千円札には日本近代医学の父、北里柴三郎の肖像画が描かれている。

ほかにどんな特徴があるのか取材した。

新紙幣の数字を触ってみると…
新紙幣の数字を触ってみると…
ざらざらしています
ざらざらしています

茅野朝子記者:
こちらの数字の部分なんですが、触ってみるとざらざらしています

触る場所によって、ボコボコしているのが特徴だという。

ちなみに、大きさは現在の紙幣と同じ。

数字の部分がざらざらしているのは、現在の紙幣でも使われているインキを高く盛り上げる特殊な印刷技術で、偽造を防止する技術のひとつだ。

お札を回すと肖像も…

新紙幣は、このほかに「世界初」となる偽造防止技術が取り入れられている。

新しい1万円札を回すと…。

お札の外側を向いている渋沢栄一が…
お札の外側を向いている渋沢栄一が…
お札を回すと内側に回転、ほぼ正面に…
お札を回すと内側に回転、ほぼ正面に…
さらに回すと…向きがお札の内側に
さらに回すと…向きがお札の内側に

3Dで渋沢栄一の肖像が回転して向きが変化するように見える。

これは「3Dホログラム」という世界で初めて採用された技術。

また、障害の有無に関係なくすべての人が使いやすい「ユニバーサルデザイン」が採用されていて、現在の紙幣と比べると、漢数字とアラビア数字の配置が逆になり、数字が“かなり大きめ”で見やすい書体になった。

年齢や国籍を問わず、分かりやすくするためだという。

世界に誇れる人物と言えば…“大谷紙幣”の可能性は?

ところで、お札に描かれる人は、どのように選ぶのだろうか?

お札の肖像の選び方に特別な制約はないそうだが、日本国民が世界に誇れる人物、教科書に載るなど一般によく知られている人物、そして偽造防止の面から、なるべく精密な人物像の写真や絵画を入手できる人物といった観点を踏まえて、近年では明治以降の人物から採用されているという。

世界に誇れる人物…この基準ならメジャーリーグのエンゼルス・大谷翔平選手も満たしているのでは?

大谷選手が紙幣の肖像に選ばれる可能性はあるのか、単刀直入に財務省に聞いてみた。すると…。

「なんともお答えのしようがありません。スゴイ業績だが、まだその業績も確定していない」

という回答だった。

また、日本では亡くなっている方しか選ばれていないが、そういう決まりはあるのかも確認したところ…。

「生きている方の採用については、基準があるわけではない」

つまり、絶対にダメということではないという。

新しい紙幣は、14日から順次、貨幣博物館や全国の日銀の支店などで展示される。

(「イット!」4月14日放送)