11日、イギリス領・北アイルランドをアメリカのバイデン大統領が訪問した。

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走っていく男たちは、火炎瓶を手にしていた。

火炎瓶を警察車両に投げつける男たち
火炎瓶を警察車両に投げつける男たち

すると、持っていた火炎瓶を、止まっている警察車両に投げつけた。車は、あっという間に炎に包まれる。

場所は、イギリス領の北アイルランドだ。

北アイルランドは、約100年前の1921年のアイルランド分割によって生まれた地域。

以来、宗教上の対立と領土問題が入り交じった複雑な対立が続いている。

「ベルファスト合意」から25年の節目

そんな中、ある人物が北アイルランドを訪問した。

 
 

11日、北アイルランド・ベルファストを訪れたのはアメリカのバイデン大統領だった。

このタイミングでの訪問には、理由があった。

 
 

1998年4月、北アイルランド・ベルファストで発表された「ベルファスト合意」で、この地域での紛争に終止符を打った。それから25年を迎えたのだ。

しかし、宗教観の対立は根深いままだ。

 
 

記者:
私の後ろにあるのが「平和の壁」と呼ばれる、プロテスタント系とカトリック系の居住区を分ける壁です。

記者:
そしてこちらにあるゲート。暗くなると住民が行き来できないように、閉めてしまうのです。

25年目という節目に訪問を合わせた背景には、和平を継続させたいバイデン大統領の思いがあった。さらに、バイデン氏のルーツはアイルランドだ。

バイデン大統領は14日には祖先の街を訪れる予定だ。

(「イット!」4月12日放送より)