桜の開花発表が続々と…まもなくお花見も

近畿徳島では17日に京都で桜が開花したが、19日は大阪で、20日は和歌山で、桜の開花が発表されました。桜開花の便りが続々と届いており、いつお花見ができるのかなど、”見頃”について気象予報士の片平敦さんが解説する

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片平敦 気象予報士:
桜開花ですが22日には神戸と徳島、24日には彦根で開花すると見込まれていて、”満開”になるのは開花からおよそ1週間です

片平敦 気象予報士:
気になるのがお天気です。「土日しか花見に行けない」という方もいるかもしれません。今週は、25日まで雨が降りそうです。26日の日曜日には天気が回復してきそうなので、花見は日曜日以降がオススメかもしれません。

そうなってくると21日からの雨で「桜が散ってしまうのではないか…」と心配な方もいるかもしれませんが、結論から申し上げると大丈夫です。ちょっとやそっとじゃ桜は散りません。注目して頂きたいのは”花の色”なんです。ソメイヨシノの花をじっくり見てみますと、咲いたばかりの花びらの色は真っ白なんです。

散る直前になってくると、花びらの色が赤くなってきます。花びらが白なら強い花びらで散りにくく、花びらが赤くなっていると、それは散る間際ということになります」

大阪城公園の桜を見ると花びらは白色だったので、25日の雨で散ってしまうことはなさそうだ。花見の下見に行く方は、花びらが白い桜を選んでおいたほうがいいかもしれない。

ソメイヨシノが見られなくなる日がくる?

ここまで、花見の見頃の把握の仕方などについてみてきましたが、将来はソメイヨシノの花見ができなくなるかもしれない…そんな気になる話がある。

冬の"寒さ"で桜は眠りから目覚める

片平敦 気象予報士:
そもそもソメイヨシノが開花する仕組みですが、今咲いているつぼみはは去年の夏にできています。間違えて咲かないように秋には眠っていて、冬になると”寒さ”で目が覚めるんです。その後、温かくなり春が近づいてくると、そのぬくもりでつぼみがどんどん膨らみ、いよいよ”春本番”になると”開花”となります

片平敦 気象予報士:
地球温暖化の影響で、開花や満開のタイミングが年々早くなっていますが、温暖化がさらに進むと、”冬も温かい”という状況が生まれます。これを「休眠打破」と言います。 冬の寒さによる”つぼみの目覚め”がなくなってしまうんです。目が覚めないものだから、春が来たのかどうかをソメイヨシノ自体がよく分からなくなり、ちゃんと咲かなくなってしまう…。その結果、花見ができない時が来てもおかしくないと言われています

寒い時期に、ぐっと寒さが増してこないとソメイヨシノがちゃんと目覚めないということなのだ。

片平敦 気象予報士:
例えば、沖縄は温かいので、そもそもソメイヨシノという品種が咲きませんよね。ああいう状況が関西でも起こりえます。いきなり全てのソメイヨシノが咲かなくなる…なんてことはありませんが、例えばですが大きな一本の木の中でも、”咲く花”と”咲かない花”が出てきたり、本来なら散る時期になって咲いてしまう花が出てきたり、そういう事が起こりえます。実はそういうことが、すでに九州の南の方では起き始めています

まずは今年の花見を楽しみたいところですが、将来もずっとこれが続けられるように、温暖化を食い止めないといけない。

(関西テレビ「報道ランナー」3月20日放送)

関西テレビ
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