日本最大の石西礁湖のサンゴが、台風の影響で白化から回復した。

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石垣島と西表島周辺に広がる、国内最大のサンゴ礁、石西礁湖。

たくさんの魚が生息しているが、サンゴの白化現象が問題となってきた。

白化現象とは、海水温の上昇などによって、サンゴの白い骨格が透けて見える現象。

白化が続くと、サンゴは死んでしまう。

(画像:環境省より)
(画像:環境省より)

2022年9月、環境省が実施した調査では、この地域のサンゴの92.8%が白化していた。

しかし、その後、2022年12月に行われた調査では、白化したサンゴは50.2%にまで減少していた。

台風の影響でサンゴが回復

なぜ、わずか3カ月でここまで回復できたのだろうか。

サンゴを救ったのは、2022年9月の台風。

巨大なエネルギーを持つ台風は、通過した海の海水をかき混ぜる現象を起こす。

すると、海水の温度が低下するのだ。

沖縄の南西部・先島諸島では、2022年8月の平均海面水温は30.1℃だった。

海面水温はこの40年間で最も高くなっていたが、9月に相次いで台風が接近。

その結果、水温が下げられ、サンゴが回復したとみられている。

一方、サンゴが海底を覆う割合は減少。白化から回復せず死んでしまったり、台風による物理的な損壊もあるということだ。

(「イット!」 3月16日放送より)