山形県内では2022年、特殊詐欺の被害が2021年から2倍以上に急増した。対策が急がれる中、若手警察官が考えた新たな取り組みが、鶴岡市で行われた。
「もしかしたら詐欺」…気付ける取り組みを
体験者:
はい、もしもし。はい、そうです…

ある女性の自宅にかかってきた、1本の怪しい電話。
電話の相手:
こんにちは、私、市役所介護保健課の高橋と申します

電話をかけていたのは、実は警察官。これは、「最新の特殊詐欺の手口」を実際に体験してもらうため、鶴岡警察署の若手警察官・高橋凜音巡査が考えた訓練。(高橋さんの「高」ははしご高)
鶴岡警察署・高橋凜音巡査:
実際に警察から電話をかけて(高齢者に)体験してもらうことで、被害を少なくできたらと思い、考えた

訓練では、市役所職員を名乗る人物が「還付金ある」と言って、ATMに誘導するという最近多い「アポ電」の手口を、実際に高齢者が体験した。
犯人役の警察官:
去年10月に、累積医療費の還付に関する書類を送付している

体験者:
ええと、記憶にないですけど…送っていただいた記憶はないです。あるんでしょうか、そういうことは、5年間分まとめてなんて

この女性はしっかりと断ることができたが、警察が以前行った訓練では事前に訓練と伝えていても、その電話を信じ込んでしまう人もいたという。

体験者:
(訓練がなかったら)市役所から電話が来たとしか思わない。(訓練で)「もしかしたら詐欺かも」という選択肢を持てる。少し疑って電話を受けることにつながると思う

警察は、今後も県内全域でこの訓練を実施していきたいとしている。
(さくらんぼテレビ)