トルコで起きた大地震から2週間。2月18日、トルコ南部のハタイで、がれきの隙間から男性が発見された。

「ここだ、ここだ」「ボトル、ボトルある?」

3本の指を示して、3人いることを伝える男性。そして、飲み物が欲しいというジュエスチャーをして見せた。

地震発生から296時間ぶりに救出された夫婦。しかし、一緒に助け出された12歳の子どもは、病院で死亡が確認されたという。
こうした救助活動について、トルコ当局は19日、被害の大きかったカフラマンマラシュとハタイを除いて終了すると発表。

これまでに確認された死者は、トルコとシリアを合わせて4万6000人を超えている。
地震と共に一瞬で…子供たちも宿泊
トルコ・アドゥヤマンの街で、建物が倒壊した現場。元の形が想像もできないほど、完全に崩れている。

倒壊したのは、8階建ての「イシアスホテル」。

地震があった当日、このホテルにはキプロスのバレーボール選手団が宿泊していた。

地震による建物の倒壊により、選手や教師など35人が犠牲となった。亡くなった選手は、11歳から14歳の生徒たちだった。

ホテルの前にはスーツケースや防寒具など、宿泊客が持っていたと思われる物が置かれている。

このホテルの外壁に、誇らしげに示されていた4つ星のマーク。しかし、その建物は地震と共に一瞬で崩れたという。


強い揺れでなくても、耐えられなかった可能性
ホテル倒壊の原因を調査するジャーレさんからは、驚きの話が聞かれた。

ジャーレさん:
聞いた話によれば、建物は(元々)2階建てで2棟でした。その後、2棟の建物を合体させて、上に追加の階を建て増して8階にした。入り口のロビーも、広くするために柱を切ったそうです。

ロビーを広くするために柱を切断し、撤去したという情報。

倒壊する前のホテルのロビーを写した写真を見てみると、2本の柱が途中でなくなっているように見える。

倒壊後に大学が行ったがれきの調査では、強度の弱いコンクリートが使用されていたことが判明している。

また、ホテルが違法な増改築をしたため、強い揺れでなくても建物が耐えられない状態だった可能性があると指摘している。
なぜ、そのような事態が見過ごされてしまったのか。

ジャーレさん:
耐震審査結果が改ざんされたか、基準を満たしていない耐震審査結果を、見て見ぬふりをして許可したかです。

当局はこのホテルの倒壊をめぐり、すでに3人を逮捕している。
(「イット!」2月20日放送)