11月、新潟県長岡市寺泊地区の大河津分水で、サケから抜き取られたとみられるイクラなどが散乱しているのが見つかった。地元の漁協は「イクラの密漁の可能性がある」として、警察に相談している。
「イクラ」密漁か… 関係者から怒りの声
寺泊漁業協同組合 清田聖尭さん:
サケを上から撮った写真。頭の部分に傷がついていて、鋭利なものでえぐった形になっている
サケの頭や背中に見られる、えぐられたような痛々しい傷。
これは11月21日、長岡市寺泊の大河津分水で寺泊漁業協同組合が投網でサケ漁を行った際に見つかったサケの写真。
投網ではつかない傷を不審に思い、周辺を見て回ると、見つかったのは“イクラの密漁”とみられる形跡だった。
寺泊漁業協同組合 清田聖尭さん:
イクラが散らばっていたり、白子が落ちていたということは、サケの腹を割いていたということだと思う。身はおそらく川に流されたのか、流しているのではないか
その背景にあるのが、イクラの価格高騰。
山六水産 内藤毅 店長:
地元では量が少ないということで、2021年並みの価格・高い水準
2~3年前から続くサケの不漁で、寺泊漁協でのイクラの取引価格は1kgあたり約5800円。例年よりも1000円ほど値上がりしている。
山六水産 内藤毅 店長:
漁師・漁協の方が苦労して稚魚を放流する。それが何年か経って戻ってくる。それを、ああいうふうな形で密漁、イクラだけとって、あとは泳がせているなんて、すごく憤りを感じる
少なくなっている資源を守るためにも、川でのサケ漁には県などの許可が必要で、今回のケースは密漁の可能性が高いとみて、寺泊漁協は警察に相談している。
寺泊漁業協同組合 清田聖尭さん:
漁師も命をかけて水に入って、サケをとって、また来年以降につなげるように採卵事業をしている。今回の件に関しては許せない
警察もパトロールを強化するなどして警戒を行っている。
(NST新潟総合テレビ)