ドイツ戦に続き、スペイン戦でまたもや同点のゴールを決めた、勝利の立役者・堂安律選手(24)。
“有言実行のビッグマウス”“天才プレイヤー”とも称される堂安選手の兄・憂さんがその素顔を語ってくれた。

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宮司愛海アナウンサー:
試合終わってから少し時間経ちましたけれども、改めて今どんなお気持ちか教えていただけますか?

堂安憂さん:
スペイン戦のあとすごくドキドキしてたんですけど、今もなかなか興奮が冷めやらぬ状態で、ずっとドキドキしてますね。

宮司愛海アナウンサー:
律選手、後半出場してすぐにゴールを決めましたけど、あの瞬間振り返っていかがでしたか?

堂安憂さん:
いや、もう鳥肌立ちましたね。本当に僕、家中飛び跳ねて、走り回りました。
ワールドカップ前から「絶対俺が勝たせてやる」っていうのはずっと言ってたんで、それをドイツ戦で決めて、スペイン戦でも絶対決めてやるっていう気持ちはずっと持ってくれたので、必ずやってくれると思ってました。

堂安選手は「努力で生まれた少年」

まさに“有言実行”で日本を勝利に導いた堂安選手。
今回の同点ゴールについて、兄の憂さんが持った印象を聞いてみると…

宮司愛海アナウンサー:
ドイツ戦でも「絶対俺が点を決めてやる」っていう気持ちで入ったっておっしゃってましたし、スペイン戦終わった後も「あれは俺のコースなんで」っておっしゃってましたけど…

堂安憂さん:
本当にコメント、律らしいなと思いましたね。やっぱりあのコースってのは律が得意なコースでもありますし、言葉も本当に律らしいまっすぐな言葉だなと思いました。
昔からどっちかと言えば自分の思ったことを口にするタイプではあったので、それは昔から変わってないですね。


ドイツ戦に続いて“逆転劇のキーマン”となった堂安選手だが、逆境を覆す力はどこで育まれたのだろうか。

宮司愛海アナウンサー:
お兄さんが知っている、堂安選手の小さな頃の記憶に残っているエピソードってありますか?

堂安憂さん:
たくさんあるんですけど、サッカーで言えばやはり負けん気が強くて、負けず嫌いなところですかね。低学年の時であっても、6年生とやっても中学生とやっても、負けたら悔しくて涙を流したりしているシーンがあったので、本当に人一倍負けず嫌いの少年でした。

キックがうまかったり、トラップがうまかったり、何よりも単純に今までやってきた努力っていうのが誰よりも好きだと僕は思ってるんで、これだけ努力をした選手が他の人に負けるわけないと僕は思ってるので、一番上手いと思ってますね。

宮司愛海アナウンサー:
やっぱり律選手は努力家?

堂安憂さん:
本当に努力家だと思います。天才と言われてる選手っていると思うんですけど、どっちかというと天才からはかけ離れた、努力で生まれた少年かなとは思います。

家族に感謝のメッセージも…「この舞台で必ず恩返しする」

3人兄弟の末っ子だという堂安選手。
家族に見せる素顔については…

宮司愛海アナウンサー:
お兄さんからご覧になった律選手ってどんなキャラクターなんですか?

堂安憂さん:
本当にもう典型的な末っ子って感じですね。わがまま言いますし、好きなこと言いますし、もう本当に変わらないです。好きなことばっか言ってます。


家族の前では無邪気でおちゃめだという堂安選手だが、W杯の前には“特別なメッセージ”を家族に送っていたという。

堂安憂さん:
「ここまでこれたのは母と父のおかげだからありがとう」という言葉があって、僕と兄に対しては「ここまでサッカーがうまくなったのは二人のおかげ」というメッセージがあって、家族に対して「この舞台で必ず恩返しするから期待して見ててくれ」というようなラインがありましたね。

宮司愛海アナウンサー:
ここからついに決勝トーナメントに向けて戦いが始まっていくわけですけれども、お兄さんとしてはどんなエールをかけたいでしょうか。

堂安憂さん:
僕は律なら絶対またやってくれるって思ってるので、必ず点を取って日本を勝たせて、もっと盛り上げてほしいと思ってます。

“有言実行”言葉を力に変える選手

宮司愛海アナウンサー:
堂安選手はとっても言葉にする力が強い選手だと思うんですけれども、W杯は家族の夢で、自分の夢はチャンピオンズリーグの優勝なんです。
チャンピオンズリーグというのは、ヨーロッパのクラブチームの頂点を決める戦いですから、ここからもしかしたら先にそんな夢が待っているのかもしれないなと思いました。

明治大学・齋藤孝教授:
目標をしっかり言葉にするということで、意識がはっきりするんですよね。明確になるのでプレッシャーのかかった場面でも、その言葉に意識が活性化されて、それで勇気が出るということはありますけどね。

宮司愛海アナウンサー:
言葉から自分の意識が変わっていく場合もあるんですか。

明治大学・齋藤孝教授:
自分が言った言葉に自分が影響を受けるんですよね。言霊というのはありますよね。
だから「俺のコース」って気に入りました、私。かっこいいですよ!ああ言っていたら「このコースが来たら自分のツボだ」という感じで勇気が湧くんだと思うんですよ。

宮司愛海アナウンサー:
そうやって堂安選手は、無意識かもしれないですけど、自分を奮い立たせながら実行していくという選手なのかもしれませんね。

明治大学・齋藤孝教授:
それを人に言うことで、また責任も生まれますからね。

宮司愛海アナウンサー:
プレッシャーもあると思いますけど、本当に見事な活躍を見せてくれました。決勝トーナメントでのゴールも期待です。

(「イット!」12月2日放送分より)