10月6日よりウズベキスタン・タシケントで開幕する世界柔道選手権2022。

自身のオリジナルの技を世界中で“模倣者”が続出する選手がいる。

女子57キロ級の舟久保遥香(ふなくぼはるか・23歳)だ。

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高校時代から注目されていた舟久保は、世界ジュニア3連覇の若き実力者。

そんな彼女を一躍有名にしたのは、中学3年生の時に編み出した必殺の武器「腹包み」。

この「腹包み」という寝技テクニックを改良した抑え込みは、通称「舟久保固め」と呼ばれている。

うつぶせに倒れている相手の腹部の裾を左手で掴み、そのまま仰向けにひっくり返せばナチュラルに上半身がロックされる。アプローチから抑え込みまでの一連を流れるように行う。

この必殺技で舟久保は、ジュニア時代にタイトルを総なめにした。

「基礎となる寝技がすごく武器になっていて、それにプラス、先に先に攻めるスタイルかなと思っています。たくさんの選手が『腹包み』をやっていて、いろんな返し方があるので、逆に勉強しています」

技名だけが一人歩き 苦戦する日々

鳴り物入りで三井住友海上に入社するも、伸び悩みの時期が訪れる。

「社会人になってから結構結果ばかり気にしてやってきた」

結果を強く求めたばかりに、その結果が思うように出なくなる悪循環が起きていた。

この57キロ級の先頭を走っていた日本代表の常連・芳田司の壁を崩せないまま、東京での五輪出場の夢はついえ、ライバルの芳田は銅メダルを獲得する。

しかし、東京五輪を機に風向きは徐々に変わっていく。

その後の国際大会は芳田不在もあり、その期間で連勝。国内大会も確実に制し、2021年ようやく、世界選手権の団体メンバーとして日の丸を背負う。

「周りが強いので安心して戦えたなと。久々の国際大会だったので、思いっきりやればいいかなという感じで、すごくいい経験ができたと思います」

57キロ級は海外ライバルの多い激戦

そしてこの世界選手権団体戦での経験が彼女の“世界への渇望”を自覚させる。

4月の選抜体重別では連覇を達成し、ついに、念願の個人・世界選手権代表を掴んだ。

「パリ五輪までの期間でいろいろ経験して、もっともっと自分を強くさせていかないといけないと思うので、挑戦する気持ちで思いっきりやりたいなと思います」

今年の世界選手権における女子57キロ級は、例年になく海外ライバルが多い激戦区。

2019年世界柔道選手権金メダルの出口クリスタ(カナダ)をはじめ、48キロ級東京五輪で銅メダルを獲得したダリア・ビロディド(ウクライナ)が2階級あげて出場する。

この中で舟久保が優勝すれば、間違いなくパリ五輪代表の大本命にのし上がれる、ハイレベルなトーナメントなのだ。

「パリを目指してまずは代表を勝ち取れるように、ここの世界選手権は大事なので、頑張りたいと思います」

偉大な先輩の背中を追って

舟久保がパリ五輪を目指す理由はもう一つある。

彼女が所属する三井住友海上火災保険柔道部は、東京五輪70キロ級金メダリスト新井千鶴ら多くの五輪メダリストを輩出している。

そんな先輩の伝統を継承していく使命も背負っている。

「本当にたくさんの人が応援してくれているので、コーチとか監督とか本当にすごくサポートしてくれるので、そこが一番頑張れる要因。すごく私のことをサポートしてくれているから“絶対諦められない”と思って引き継げる。すごい先輩たちが作ってきた伝統を、私がしっかり繋げていけるように頑張りたいなと思います」

偉大な先輩に続くために、必殺技「舟久保固め」で世界を制し、パリ五輪・筆頭候補の座をも、抑えにかかる。

2022世界柔道選手権
10/6開幕!
フジテレビ系列で8夜連続中継!
https://www.fujitv.co.jp/sports/judo/world/index.html

記事 258 S-PARK

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