静岡県の幼稚園で園児が送迎バスに置き去りにされ死亡したり、富山県で自宅から行方不明になった男児が海で遺体で見つかったりと、幼い子の痛ましい死が相次いだ。
子供を守るために親は何ができるのだろうか、幼児教育の専門家に聞いた。

園児はバスに置き去りにされて…

常葉大学保育学部・石田淳也 助教
取り残し(置き去り)など、なかなか想定しないこと。事故防止ガイドを見ていても、あまり出てこないこと。親や保護者として、そういう事件があったときに「うちは大丈夫か」と、そこから学ぶ意識を持つことが大切

園児が置き去りにされたバス
園児が置き去りにされたバス
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自分の存在を知らせる手段として有効なのが、クラクションだという。

常葉大学・石田助教
(子供が)クラクションを鳴らせるかは正直わからないですが、「知っておかないよりはいい」というつもりでいるのもいい。「万が一の時にこういうのを鳴らすんだよ」と伝えておくのも、知っているのと知らないでいるのとは違うので、方法として伝えておくというのもひとつです

年代や個人差はあるが、 石田助教は保護者が高い意識をもつこと、クラクションの存在を伝えておくこと、マイカーの閉じ込めを想定してマイカーの鍵の開け方を教えておくことを指摘している。どれも簡単ではなく、特に送迎バスへの置き去りは、幼稚園など事業者の責任にかかっている部分が大きいといえそうだ。

不明男児は海で遺体発見

一方で、自宅で起きた痛ましい事故もあった。
8月20日、富山・高岡市で2歳の男の子が行方不明になった。母親が姉の髪を乾かしているわずかな間に、勝手口から外へ出たと見られている。水路などに転落した可能性があるとみて捜索が行われ、9月4日に富山湾の沖合で遺体が見つかった。

常葉大学・石田助教
(水は)子供が興味を持つものでもある。用水路というのは、水が何だろうとか、この中には何があるのだろうと近づきたくなるもの。幼い子だと体のバランスがまだ整っていないので、頭に重心が来ている子が多い。そういうときにしゃがんで、「何だろう」と覗き込んだだけでも頭が重いので前に転げ落ちてしまう

家庭にも様々な危険が…

家の中にも、すぐそばにさまざまな危険がある。

2歳児の母親
自分が想像してないところに行ったりするので、本当にヒヤッとする。怖いなというのは日々感じています

0歳児と4歳児の母親
言っても手をつないでくれない。走って行ったり、「ちゃんと手つないで」と言っても、離してしまうので怖い。カーテンのブラインドの紐が首にかかったり、家の中でも危ないことが多いので、家の中でもできるだけ危ない物がないかチェックして気を付けています

別の母親
テーブルの上にも、ハサミなど危ないものが置いてあったりする。大人が使っているから興味を持っていたり、そういうのはよくありますね

子供の行動の予測が大事

常葉大学・石田助教
(子供は)こういうことがあるかもしれないということを、ある程度は思っておくことが大事。子育て、保育は想定外の出来事の連続。いくら大人が想定していても、それを超えてくるのが子供なので、リスクをゼロにはできないが、大人がしっかりと「こういうことがあるかもしれない」という意識を持つだけでも、限りなくリスクを減らすことができる。ゼロにできなくても減らす…そういうつもりで、大人が子供の行動をなんとなく予測してあげることが大事になってくる

「予測することが大事」ということだ。
保育園や幼稚園などの保育施設では、公園などに子供たちを連れて行った時は、保育士が公園内の見回りをしてから子供たちを遊ばせるそうだ。

公園内では遊具だけではなく、落ちているゴミ・たばこの吸い殻・空き缶など、大人にとっては何でもないものも、子供にとっては興味あるものになり危険につながるという。

大人が子供に見本をみせる

どんな場所にどんな危険があるのか、大人がしっかりと注意をすることが重要だ。また、子供が危ない行動をとらないように、大人が見本を見せることも大切だという。子供は観察力が鋭く、大人のことをよく見ているからだ。

例えば、交通ルールだ。赤信号を渡らない、道路を渡るときは横断歩道を渡るなど当たり前のことだが、大人がきちんと子供の見本になることが大切だ。

消費者庁ホームページには子供の事故防止についてまとめたハンドブックが掲載されていて、子供の発達の目安と起こりやすい主な事故、その対処法がまとめられている。

身近に潜む危険から子供たちを守るために、まずは大人が子供に対する危険やリスクを知ることが大切だ。

(テレビ静岡)