「女性であることを理由にした暴言だったりとか、すごい子供じみた悪口だったりとか、パワハラやセクハラがすごく多くて」

めざまし8の取材で語られたのは、日本一小さな村として知られる、富山県舟橋村の役場の実態。40代男性職員によるパワハラやセクハラが、10年にも及んでいたというのです。

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富山県舟橋村は、人口約3000人。富山市中心には約15分でアクセスできるため、ベッドタウンとして注目されているといいます。
そんな村の役場で、職員30人のうち3分の1以上がパワハラの被害を受け、2人が退職、4人がメンタルの不調を訴えたというのです。
調査を行った第三者委員会は、今回のパワハラについて「複層的で大規模な被害状況は、他に類を見ない」「極めて異常」などとしています。

「ダメなやつだから真似しないように」10年にも及ぶパワハラの実態

パワハラが発覚したのは2021年2月。被害を受けた人物4人の告発で明らかになりました。
9月6日に公表された第三者委員会の調査報告書によると、被害者が研修から帰庁し、溜まっていた書類を片付けているところに、40代の男性職員が「ああいう普段、仕事をしていないのに、夜ばかり仕事をして時間外をつけるのはダメなやつだから真似しないように」とまわりに聞こえるように発言していたといいます。

さらに、「美のカリスマの写真を送ります」とコメントを付け、被害者に許可なく、被害者の画像をメールで送りつけたりもしていたといいます。

見過ごされたパワハラ 小さな村だからこその“理由”

なぜ、パワハラが10年間もの間、見過ごされてきたのでしょうか?
第三者委員会によると、役場の職員からこんな供述が。

「役場は狭い世界だから言えない」
「上司に相談すると、すぐ誰彼なく広まる」


めざまし8が取材した人物も、「小さい村なので泣き寝入りするしかないという状態。(役場の)人間関係がすごい固定化されるので」と話します。

また、実行者は不明ですが、告発後、パワハラを行っていた40代男性職員が懲戒処分を受けるまでの間に、被害者などへ車のタイヤをパンクさせられるなどの嫌がらせのような出来事が起きていたといいます。

狭い“ムラ社会”の中で、声を上げにくいという特殊な背景があったとみられています。

(めざまし8 「NewsTag 」より9月9日放送)