「お騒がせしているエアコンには、張り紙と鍵をつけました。ここまでしたくなかったのですが、性善説は施設には通用しないとのことで対応しました」

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静岡県・東伊豆にある体感型動物園「iZoo(イズー)」に張り出された一枚の張り紙と、南京錠のかかった扉。
「ここまでしたくなかった」としながらも、園側がこのような対応にでたワケは、来場客の“エアコン無断操作”にありました。

動物にも影響が…来園者の身勝手な行動

「来園者が床置きのエアコンの操作パネルの蓋を開けて、勝手に設定温度を下げて、涼んで帰ってしまうということが起こっていた」
そう話すのは体感型動物園「iZoo(イズー)」白輪剛史園長。

園長によると、以前から館内に設置しているエアコンの温度を来園者が“無断”で冷房の最低温度である18℃に変更してしまう事態が頻発。

中でも被害が特に大きかったのは、毒を持つ様々な種類のヘビを展示している、“毒ヘビゾーン”でした。

白輪剛史園長:
熱帯地方の爬虫類だと20℃をきると、呼吸器系に異常を来したりする場合もありますし、季節感が変わってしまうと、繁殖の時期がずれてしまったりする可能性もあるので。

室温が20℃を下回ると、飼育している生き物への影響が出る恐れがあり、ヘビの場合は急激に低温にさらされると餌を吐き戻すこともあることから、温度や湿度を高く設定。
室温は28℃を保つようにしているといいます。

その結果、蒸し暑くヘビの飼育に適した環境に息苦しさを感じた来園者が、エアコンの温度を勝手に変更。
相次ぐ被害に手を焼いた園のスタッフは、操作パネルに粘着テープでふたをするなど対策をしましたが、それでもテープを剥がして温度を下げるといった被害が頻発しました。

飼育員がこまめに確認することで、動物への大きな被害は出ずに済んでいましたが、限界を感じた園側は苦肉の策として操作盤に「鍵」をつけざるを得なくなりました。

白輪剛史園長:
多くの方は、間違っていないよと。開ける方、操作する方が悪いんだと言ってはくださるんですけども、少なからず「そういう対策をしない方が悪い」という書き込みが(SNSに)あったのは、ちょっとショックでしたね。

現状、鍵の設置後、被害はでていないということです。

(めざまし8 「#NewsTag」より8月29日放送)