「歴史的な一日になるかもしれない」

天達気象予報士が、そう警告するほど危険な暑さとなった8月2日。
そんな中、39.5℃という一番の暑さを記録した埼玉県越谷市を、天達気象予報士が取材。
さらに、都内では人命を守る救急車の出動率が95%を超え、搬送までに時間がかかる事態になっていました。

危険すぎる“暑さ”鉄道が全線一時運転見合わせ、救急隊はひっ迫

最高気温35.9℃となった、2日の東京都心。夏休みの観光客でにぎわう浅草では…。
日差しを避けながら仲見世通りを歩く人の姿がみられました。

この記事の画像(16枚)

暑さによる影響は、交通機関にも…。

千葉県を走る流鉄流山線では、レールの温度が基準値を超える64℃に到達。
熱でレールが歪む危険があることから、全線で一時運転を見合わせました。
流山線の利用者は「今まで19年利用しているが1回もない」と驚きを隠せない様子。

こうした危険な暑さによって起きているのが、救急隊のひっ迫です。

東京消防庁は、「救急車の出動率が95%を超えているため 通報を受けてから救急車の到着までに時間を要する場合があります」と公式ツイッターに投稿。
気温のピークが来る前の午前10時すぎの段階で、すでに救急車の出動態勢がひっ迫する事態となっていたのです。

39.5℃を観測 全国一暑かった越谷市を天達気象予報士が取材

8月2日、全国で最も気温が上がったのが埼玉県越谷市と山梨県甲府市で、39.5℃を観測。
この2カ所を含む全国27の地点で、38℃以上を観測しました。

めざまし8は、全国一暑かった越谷市を取材。街には、暑さによるさまざまな影響が出ていました。

天達気象予報士がまず訪れたのは、越谷レイクタウンの駅前。
モワッとした熱帯の空気に包まれて、風もほとんどなく、猛烈な暑さでした。

手元の温度計は42℃を記録。駅前は人影もまばらで、日陰を足早に歩いている人も。
駅からショッピングモールに向かう人もわずかです。

近くにある住宅地の中の公園に移動しましたが、こちらも誰もいません。

公園に設置されている滑り台には日差しが当たり、40.1℃に。
休憩場所のベンチも44.5℃、座ることができません。

猛暑の影響は、森林浴が楽しめる越谷アリタキ植物園にも。

普段は都会のオアシスともいえる植物園。しかし、天達気象予報士の手元の温度計は38℃になっていました。

涼しいはずの植物園も、熱帯雨林のジャングルのように…

星草がひたっている水も、触れるとまるでお風呂のよう。
温度を計ってみると36.3℃、少しぬるめのお湯になっていました。

遊園地でも異常事態発生 観覧車が「一時中止」

最高気温38.3度を観測した群馬県伊勢崎市。
遊園地を訪れた取材班の目に飛び込んできたのは、動いているのに誰も乗っていない観覧車でした。
看板には「熱中症防止のため大観覧車は営業を一時中止」の文字が…

強烈な日差しを浴びるゴンドラの中は、蒸し風呂状態になってしまい、換気をするため、無人で観覧車をしばらく回していました。
訪れた親子連れは、「子供達は乗りたかっただろうなって、ちょっと複雑な気持ち」と残念がっていました。

猛暑日の記録更新“史上最も暑い夏”

これからも“危険な暑さ”は続きます。

8月3日に東京で35℃を超えると、2022年の猛暑日日数が13日に。これは歴代の最多記録タイになると言うことです。

さらに、これからのお盆に向けての東京の天気をみてみると、8月4日からいったんゲリラ雷雨などで気温が落ち着きますが、8日以降また35℃を超える日が増える可能性があり、猛暑日の記録を更新してこの夏は“史上最も暑い夏“になる可能性があると言うことです。

 「酷暑日」「超熱帯夜」あまりの暑さに新しい定義誕生か?

連日の暑さに、日本気象協会は新しい暑さのランクが必要では?と気象予報士130人にアンケート。
40℃以上の日を「酷暑日」、さらに最低気温30℃以上の夜に関しては「超熱帯夜」という案が。
天達気象予報士は、酷暑日には賛成しつつも、熱帯夜に関しては「スーパー熱帯夜」もしくは30℃を下回る夜はほとんどないため、「地獄夜」という名前はどうだろうと提案しているそうです。

(めざまし8 8月3日放送)