大雨がもたらす水害。避難が遅れて周りが浸水した場合、脱出することはできるのだろうか。

建物の中にいる時と外出して車に乗っている時、それぞれの場合を片平敦気象予報士が体験した。

家の周りに水が…短時間で一気に上昇

片平気象予報士が訪れたのは、京都大学防災研究所。まずは自宅など建物の周りが浸水した場合、扉から外に出られるかを試す。

扉の幅は82センチと、一般的な家庭にもあるような大きさだ。地下室や周囲より土地が低い場所は、浸水のリスクがある。

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まずは水深30センチで挑戦。力を入れて何とか開けることができたが、水が勢いよく中に入り込んでくる。

片平気象予報士:
小さい子供だったら開けられないと思います

この水深では約36キロの力がかかった。さらに水深80センチと深くなると、どうなるのだろうか。

片平気象予報士:
びくともしないです…開かずの扉になってしまった

全く歯が立たなかった片平気象予報士。水深が80センチまで上昇すると、扉にかかる水の力は、なんと7倍近くの約250キロにもなるのだ。

片平気象予報士:
水位が一気にここまで上がることはあり得るんですか

京都大学防災研究所 川池健司教授:
地形によって周りから水が集まってくるような場所や、近くの川で堤防が決壊して一気に水が入ってくるような所は、それくらい短時間で水位が上がることはあり得ると思います

避難時に車の周りが浸水 ドアを開けることはできるか

浸水の危険があるのは建物だけではない。

2019年10月の大雨では、避難中に車が水没し、乗っていた人が死亡する事例が相次いだ。アンダーパスなど、都会にも多くの危険が潜んでいる。

もし車が止まった状態で、窓の下まで浸かってしまったらどうなるのだろうか。

片平気象予報士:
全然開かない。足で蹴ろうが全身を使って押そうが、全く開かないです

後部座席のスライドドアも試してみるが、10分間格闘してもびくともしなかった。

片平気象予報士:
開かないです、無理…もう体力の限界です。しんどい

片平気象予報士が今回の体験で感じたことは…。

片平気象予報士:
危ないと思うような気象状況だったら、そもそも安全な場所にいる、無理して出掛けないというのがまず大前提。こういう状況になった時にどれくらいの力が必要なのかを知っておけば、車の中で窓を割って逃げるとか、そういう備えができる。「物としての備え」と「気持ちとしての備え」の両方ができるのではないか

(関西テレビ「報道ランナー」2022年5月30日放送)

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