私がお伝えしたいのは「北京の日本大使館が紹介するお弁当」です。

中国・北京ではコロナ対策により全ての飲食店で店内飲食が禁止となっているため、日本料理店でも売り上げが減っています。

そこで日本大使館が始めたのがSNSを通じた密かな支援。

公式アカウントでテイクアウトできる日本料理店やおすすめ料理を紹介しているんです。

ポイントはこちら!「コロナ収束後の売り上げアップにもつなげられるか」注目です! 

【注目ポイント・記者解説】

中国の首都・北京では5月1日から新型コロナウイルスの感染拡大防止対策のため、市内にある全ての飲食店で店内飲食が禁止となった。これにより食事は持ち帰りかデリバリーのみの対応となっている。

これは元々、労働節と呼ばれる連休中(5月4日まで)だけの暫定措置の予定だったが、北京市で感染が収まらなかったことから、連休明け以降の今も店内飲食の禁止が続いている。店内でお客に飲食を出せない状況が続いていることから、多くの飲食店では大幅に売り上げが減少している。

こうした状況を受けて、北京にある在中日本大使館は、中国SNS(ウェイボ)の公式アカウントで個別の日本料理店やお弁当などのおすすめ料理を紹介し、利用者が増える支援を行うことを決めた。

在中日本大使館の公式アカウントには約190万人のフォロワーがついている。これまでの日本大使館の投稿は、中国での取り組みや日本の政治的な取り組み、日本の文化などの紹介だったので、個別の日本食を公式アカウントで紹介するというのは異例の取り組みと言える。

フォロワーが投稿された写真を見て実際に食べたくなった場合、すぐに注文ができるように各飲食店の連絡先もわかるようになっている。各店舗のお弁当の写真は随時更新され、これまで41店舗の日本食が紹介されている。

この公式アカウントで紹介してもらう条件は「日本食」であるということのみで経営者の国籍は問われない。紹介された日本食の経営者は「実際の注文につながっている」と、その影響力の大きさについて話している。

また、お弁当を食べたことによって、これまで店舗で食事をしたことがなかった人たちが店内飲食禁止の措置が解禁された際に実際に店を訪れてくれることを期待する声もある。

(FNN北京支局 河村忠徳)

国際取材部
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河村忠徳
河村忠徳

「現場に誠実に」「仕事は楽しく」が信条。
FNN北京支局特派員。これまでに警視庁や埼玉県警、宮内庁と主に社会部担当の記者を経験。
また報道番組や情報制作局でディレクター業務も担当し、日本全国だけでなくアジア地域でも取材を行う。