北海道・知床半島沖で、乗客・乗員あわせて26人が乗った観光船が行方不明となった事故を受けて、国土交通省は、安全対策を議論するため、有識者からなる事故対策検討委員会を設置し、早ければ、来月9日の週に初会合を開催することを決めた。

斉藤国土交通大臣が、きょうの閣議後の記者会見で明らかにした。岸田首相自らが、法的規制も含めて、安全対策のあり方について、検証・検討する場を設ける意向を示していた。今後、議論を重ねて、夏ごろをメドに中間的なとりまとめを行う方針。

閣議後の記者会見に臨む斉藤国土交通大臣(午後9時45分ごろ 国交省)
閣議後の記者会見に臨む斉藤国土交通大臣(午後9時45分ごろ 国交省)
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この事故をめぐっては、観光船の運航会社「知床遊覧船」の社長が、きのう記者会見を行い、事故当日、海が荒れた場合、引き戻すことを条件に、出航を認めていたことを明らかにした。この件について斉藤大臣は、船舶の出航について「数字を明記した安全管理規定があり、国交省も指導を徹底している」と指摘。その上で、「そういう意味では、条件付き(の出航)はあり得ない」との見解を示した。

社会部
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